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子どもをどう叱ってよいのか知らない教師がいる、ダメな叱り方をしている教師とは

 教師は子どもが悪いことをした時に叱り、善いことをしたときにほめます。叱ることは簡単な教育活動です。なぜなら、叱る対象は子どもの悪行で、しかも、子どもは自分が悪いことを自覚しているときに叱るからです。
 だから、制止を命じるだけです。「悪行をやめなさい!」「やめろ!」「やめ!」これが叱る行為のすべてです。多少、言い回しが違っても本質は同じです。必要なものは教師の勇気と気迫です。
 叱る時に、理由をつけくわえる教師は失敗します。わかりきったことを言うと、子どもはついつい反論したくなります。くどい教師の話を聞いているうちに、屁理屈を考え始めます。
 子どもを叱るのは、子どもが自分の悪行を自覚している時だけです。子どもが自覚していない時は、叱りません。やさしく教え説きます。「それは悪いことです。なぜなら・・・・」と、善悪の区別がつかない子どもには、わかるように教えます。
 当たり前だと思う常識でも、子どもが知らなければ教えるのが教師の仕事です。上手い教師は、相手に合わせて説教するための方法を数多く知っています。
 子どもの態度が悪いとき、問題行動をしたとき、どう叱ればよいのかわからない教師がいます。つぎのようなダメな叱り方をしている教師がいます。
1 子どもの人格を否定する教師
 「何だ、それは! バカか、アホか」という言葉は、人を罵倒する暴言です。悪行と関係ありません。人格を否定したり、ののしったり、上から目線で落ち込ませるような暴言を吐いたりしてはいけません。
 叱る目的は、その悪行を制止させることです。具体的な悪行だけを指摘し、制止する命令を出します。「それをやめなさい!」 
2 個性や特徴を否定する教師
 「一人だけ後れているぞ! みんなに合わせろ!」これは個性を否定する言葉です。「穏やかな性格を直せ」というのと同じです。
 教師の仕事は、子どもの個性を伸ばすことです。一人だけ遅くて、周りの子が迷惑している場合は、周りが迷惑していることを教えます。友だちにわからないように指導する配慮も必要です。
3 大声で怒鳴って叱り、感情の爆発を起こしている教師
 教師が大声で怒鳴って叱る状況は、教育とは無縁です。その教育効果はゼロ以下です。教師は子どもより低いポジションになり下がっています。大声で叱り続ける同僚の教師がいたら、チャンスを見つけてそれとなく教えてあげてください。本人も薄々気づいているはずです。
 子どもが何度も失敗したとき、教師が「もー、頭にきた。先生は絶対に許さない」と腹を立てる教師がいます。
 子どもが何度も失敗するのは、学習と同じで一度で習得できないからです。すぐにできないことがあります。「失敗は誰にでもある」と、努力するチャンスを何度でも子どもに与えるようにします。
4 子どもの反省力を見抜けない教師
 記憶力が弱い子どもは、良いことも悪いことも忘れてしまいます。つい子どもに「本当に反省しているのか?」と言ってしまう教師がいます。
 例えば、教師が「みんなが迷惑していた場面はいつだったか、それをふり返ってみよう」と、子どもたちの反省力に応じて、教師が時間をさかのぼって反省させます。
5 過去の失敗を持ちだす教師
 子どもが忘れ物をしたとき、教師が「1か月前に忘れ物をして叱られたこと覚えているか?」と、過去の失敗を蒸し返して叱ると、子どもは気分を悪くするだけです。過去の恥部には触れないようにします。
 毎回、新しい失敗や悪行として扱います。子どもは毎日成長しているのです。  
(
福地孝宏:1962年名古屋市生まれ、名古屋市立中学校教師。教育に関するHP開設し、実践で得た技術を紹介している。教師の悩み相談にも応じている)

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