教師の「うつ」と「燃え尽き症候群(バーンアウト)」の特徴と防ぐにはどうすればよいか
近年、教師の精神性疾患による休職者の増加や、精神衛生の悪化が問題になっています。職業的役割をうまく遂行することができず、精神衛生を悪化させ「自分はダメな教師である」と自分を責めてしまい、それがひどくなれば「うつ」になります。
1 うつの症状
教師に最も多い症状である「うつ」とは、ひと言でいえば「気持ちがふさぎ込み、何をするにもおっくうになる」ことです。
身体的には重頭、口渇、胸部圧迫感、胃腸障害、身体の熱感・冷感などの症状が認められます。
うつ状態になると、不眠、食欲不振、体重減少、気分変動、絶望、自殺願望などが生じます。
いつも簡単にできていた仕事も手につかなくなり、自信を失っていきます。今後のことが不安になり悲観的になります。悪いほうに進むように感じます。しかし、一定時間が過ぎれば快方に向かいます。悲観的になりすぎないことが重要です。
2 うつになりやすい教師の特徴
何事にも熱心に取り組む、几帳面な性格の教師が多いようです。子どもの気持ちに敏感で、思いやりもあります。このような性格を十分にいかせば、仕事は順調に進むでしょう。
しかし、子どもの反抗的な態度や何気ないひと言に、必要以上に思い悩み、自分が傷ついてしまうことがあります。このような状況が重なれば「これ以上、もう先に進めないような感情」に襲われます。
もし、そのような症状が現われたときは要注意です。無理している証拠なのです。
3 教師の燃え尽き症候群(バーンアウト)
病気ではないのですが、ある日突然、今まで生き生きと働いていた教師が、学校に行くのが嫌になったり、子どもや保護者とのかかわりが煩わしくなるような症状を指します。
疲れて何もする気がしない、重度の疲労を感じている状態です。教師としての仕事に充実感が持てなかったり、疑いを持つようになる症状です。子どもや保護者のちょっとした言動に対してイライラする状態です。
4 バーンアウトしやすい教師の特徴
手抜きができない教師や情熱的で理想が高い教師ほど、バーンアウトしやすいところがあります。理想が高ければ、現実との相違に悩み、落胆し行き詰まりを感じます。
5 バーンアウトを防ぐには
困難な問題は一人で抱え込まないで、同僚や管理職、スクールカウンセラーなどに援助を求める。同僚に相談しにくい問題は、養護教諭などに悩みを聞いてもらう。
仕事内容によっては、手を抜けるところは抜くようにする。理想を追求しすぎたり、現状を思い詰め過ぎないようにする。
疲れたときは、半日休暇でもよいから遠慮せずに休暇を取るようにする。できるだけ趣味の時間などをとり、学校の問題から少し離れる機会をつくる。
校外の研修会などの機会を通し、他校の教師と交流を持ち、助言をもらう。仕事の悩みやぐちを家族や友人に聞いてもらう。
(田村修一:東京都公立中学校教師)
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