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教師が保護者に信頼されるためには、どのように接すればよいか

 教師は先生になる前に、保護者との関わり方は教わりません。自動車運転に例えれば、無免許運転と同じで、保護者と衝突事故が起きても不思議ではありません。
 私は、教師になる前は学習塾で働いていました。そこで、顧客である子どもや保護者との関わり方について徹底的に上司から教わりました。
 保護者に信頼されるには、教師はどのように考えて保護者に接すればよいのでしょうか。
1 保護者と教師は子どもの成長を見守るパートナーである
 常に心の奥底に持っておくべき考え方は、教師と保護者はお互いに子どもの健やかな成長を望んでいるパートナー同士だということです。
2 保護者を顧客と考える
 企業がお客様を丁寧に扱うように、保護者に対しても丁寧な対応を心がけるということです。企業は顧客満足度を重視します。それと同じように、私たちも保護者満足度を重視するのです。
 難しいことではありません。自分がこの対応をされたらどう思うか、という第三者の視点を常に持ち続けるだけです。保護者満足度を高めるような視点で物事を考えるのです。自分が社会で生活していて気持ちのよかったサービスや気づかいを活かせるようになります。
3 苦手な保護者と上手につき合う
 塾やいくつかの学校で様々な保護者と関わってきた中で私がたどりついた結論は、苦手とする保護者は「クラスに一人はいる」ということです。それを受け入れることが第一歩です。
 苦手な相手をまるごと理解しようとしなくてもいいのです。どんな相手にも、あなたの知らない顔がいくつもあります。その中にあなたが勉強してみたいと思えるようなことが、ひとつくらいはあるものです。
 そこに興味が持てれば、自然に相手にも興味が持てます。その結果、相手の人柄の印象も変わり、ひいては人間関係も変化するものなのです。保護者の職業や趣味でもかまいません。ちょっと観点を変えて向き合うと、印象が変わってくるかもしれません。
4 保護者に楽しんでもらう
 保護者のことを思い、楽しませようと教師が工夫している気持ちは確実に伝わります。楽しませると言っても、学級通信に子どもたちの楽しそうな様子を載せたり、保護者会で面白いエピソードを用意したりするなど、ほんのひと工夫で構わないのです。
5 保護者のニーズをつかむ
 保護者と教師のニーズがミスマッチになってはいけません。だからこそ、しっかりと保護者の考えや思いを聞く必要があるのです。
6 即対応する
 熱意はスピードでしか表すことはできないと私は思っています。学校は予期せぬトラブルは当たり前のように起こります。100%の解決策が見つかるまで対応を控えるのではなく、たとえ80%の段階でも即対応を意識すべきです。
 時間を経ることで保護者の悪い感情がどんどん増大していきます。即対応で熱意をアピールしていくと、驚くほど保護者からの信頼が得られるはずです。
7「ささいなこと」を軽々しく扱ってはいけない 
 教師にとっては「ささいなこと」であっても、保護者にとっては、ささいなことではないからです。人間関係は小さなことが大きなことです。保護者はわが子のこととなると、深刻に考えて不安になりやすいものです。
 信頼される教師は、保護者が不安に思ったことを10倍にも感じて対応します。「先生、何もそこまで気にしなくても」と言われるくらい、事を重大に考えます。保護者はそんなことを言いつつも、子どもを大切に扱ってくれる教師を信頼してくれるのです。
8 保護者と学校の風通しをよくする
 教師から何の情報もなく、保護者が子どもの話だけに耳を傾けるようになると偏りが出て、疑問が思わぬ形でクレームになってしまうことがあります。そうならないようにするためにも、学校と保護者の風通しをよくする必要があります。
 そのために、学級通信や各種お便りで様子を伝える。子どもの様子がいつもと違ったときには必ず保護者に確認する。保護者の話をよく聞く。ふとしたときに、教師が蓄積している情報(経験、趣味、出身地、家族、好き・苦手なこと等)を保護者のニーズに合わせて喜んでくれそうな話をします。
 保護者や子どもと良好な人間関係を築くためには、まずは教師自身が、人生を楽しみ、充実した毎日を送ることです。「いつも元気だなぁ」「なぜかニコニコしている」「あんなふうになりたい」と思われる教師になることです。
(
栗田正行:1976年千葉県生まれ、教師、料理人、熟講師を経て私立高校数学教師。コミュニケーションを学び、わかりやすい授業、子どもや保護者への気遣い対応で10年以上の塾講師で9割以上の子どもから満足を得た)

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