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子どもが授業に熱中するにはどうすればよいか 

 授業づくりで第一に考えるべきことは、なにで子どもの気持ちを引きつけ、興味をもたせるかということである。
 子どもが興味をもち、しかもよくわかり、追究できるネタを考え出すことが、授業を進める上で最も大切なことだと思う。
 
「ネタ」つまり「教えたいもの」をはっきりと持ったとき、授業になり得るということだ。しかし「教えたいもの」を鮮明にもたねばならないが、決して教えてはならないのである。
 わたしは、授業の計画をたてるとき、授業のネタを何にしようかと、いつも迷い、悩む。
 例えば、A児の考えとB児の考えをネタにしようか。それとも、実物や写真、絵などでゆさぶることにしようか。おもしろい話をしてこの話をもとに考えさせようか。C児に発表させてみんなで検討することにしようか。等々と頭を悩ませる。
 それで、他人の指導案を見たり、授業を見たりするとき
(1)
ネタは何か
(2)
それを子どもはおもしろがって追究しているか
(3)
子どもにネタを追究させるために、教師はどんな手をうっているか
という目で見るようになった。
 子どもが遊んでいる授業は、ネタのない授業だといえる。一人ひとりの子どもが、確かに問題をもち、予想がたち、追究の方向がみえ、問題追究に熱中するようになったとき、勝負が成立したといえる。
 そして、追究の途中で、子どもの考えを大きくゆさぶり、目を開かせ、より確かな統一のある考えに発展させることができれば、より確かに勝負が成立したといえる。
 勝負を成立させるためには、
(1)
子どもが、今どんな考えをもって授業に臨もうとしているか、どんな知識や経験をもっているかつかむこと。
(2)
子どもの考えに対して、どんなネタをぶつければよいかつかむこと。
この二つのことが最低限必要である。
 ユニークな授業をするためには、子どもの能力・興味関心にマッチした、よいネタをつかむことがポイントである。
 ネタには、子どもの思考のすじ道をふまえ、しかも、真実に迫っていく契機が含まれていることが必要である。
 何としても、子どもがネタにひっかかるようにしなければならない。ひっかかって、追究していく過程で、より真実に迫っていくような内容を含んでいなければならない。
 こういうネタをどうみつけるか。これが、授業前の一つの勝負である。おもしろいネタをたくさんストックしておいて、子どもの状況に応じて、自由自在に勝負してみたいというのがわたしの夢である。
(
有田和正:19352014年、筑波大学付属小学校,愛知教育大学教授、東北福祉大学教授、同特任教授を歴任した。教材づくりを中心とした授業づくりを研究し、数百の教材を開発、授業の名人といわれた)

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