子どもに侮辱されたときの対処法
子どもは教師の怒り、動揺、いらつき、焦りの表情を見逃しません。すぐに弱点を嗅ぎとり、弱いところから攻めてきます。怒りや動揺などの反応を楽しみ、教師を試すためにいろいろな挑発をするようにもなります。
教師としての大切な資質に「平静さ」と「演技力」があります。平静を装う演技力のない教師は、子どものレベルに落ちて、あっという間に子どもたちの術中にはまってしまいます。学級の秩序は雪崩を打って崩れます。
カッとなりそうになったときや、なってしまったときの対処法を決めておくと、少しは演技力がつきます。同僚の教師が持っている処方箋を教えてもらいましょう。教師同士でロールプレイをすれば、トレーニングをかねて身につけることができます。「あ、トイレ!」とか適当な理由をつけて、その場を離れるのも一つです。
とにかく気持ちを鎮め、頭を整理しましょう。大人の余裕を見せてください。たとえば、
(1)平静にして沈着
(2)恬淡(欲が無く、物事に執着しないこと)にして淡白
(3)茫洋(広々として限りのないさま)にして模糊(はっきりしないさま)
が、教師の“すごさ”のペースです。
「人は軽蔑されたと感じたとき、最もよく怒る。だから自信のある者はあまり怒らない」(三木清『人生論ノート』)
(白須富夫:1950年生まれ、元東京都公立小学校教師、 児童言語研究会会員)
| 固定リンク
「子どもの実態」カテゴリの記事
- 発達障がいの子どもをどう理解し支援すればよいか(2017.11.11)
- 教師の話を聞く子に育てるには、どうすればよいのでしょうか(2017.10.11)
- 子どもたちは、なぜ教師に反抗するモンスターチルドレンとなるのでしょうか(2017.08.22)
- 学級経営の基本である、子どもを理解し実態を把握するには、どのようにすればよいか(2017.08.22)
- 子どもに侮辱されたときの対処法(2016.12.26)
「学級崩壊」カテゴリの記事
- 親からクレームをつけられたり、学級崩壊を経験するのは当たり前の時代、どうすればよいか(2018.04.07)
- 学級崩壊したクラスは教師の指導が入らなくなる、どうすれば立て直すことができるか(2018.04.03)
- 学級崩壊を予防するために、ゲームは有効な武器になる(2018.03.28)
- 学級崩壊を予防するために、ゲームは有効な武器になる(2018.03.28)
- 荒れた学年の担任になり、生徒の暴走を止められず休職に追い込まれた(2018.03.02)
「教師に必要とされる能力」カテゴリの記事
- いつの時代にも教師に求められる能力とは(2018.03.23)
- 教師は子どもが好きだけでは務まらない、どんな人が教師に向いているか(2018.03.20)
- 子どもたちは厳しい先生が嫌いではない、信頼されるには父性、母性、子性の全てが必要だ(2018.03.18)
- 教師は人好きで、子どもとエンジョイでき、気さくで、打てば響き、覇気がなければならない(2018.03.04)
- 授業がうまくなると保護者からも信頼される、どうすれば授業がうまくなるのでしょうか(2018.02.13)
「教師の心の安定」カテゴリの記事
- 親からクレームをつけられたり、学級崩壊を経験するのは当たり前の時代、どうすればよいか(2018.04.07)
- 教師がストレスで心がつぶれてしまわないようにするには、どうすればよいか(2018.03.31)
- 学校の外部からの苦情やクレームにどう対応すればよいか(2018.02.20)
- 教師の心が健康であるためには、ストレスにどう対処すればよいのでしょうか(2018.02.19)
- もし学級崩壊が起きても、心や体を壊さず、辞めずに生き残るためには、教師や同僚はどのようにすればよいか(2018.01.07)
コメント