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学級で生徒同士がけんかしケガをしたとき、保護者を伴う和解まで具体的にどう対応すればよいか

 生徒同士のトラブルがあったときの指導の原則は
1
早急にトラブル現場に急行
2
被害者の救済、援助
3
上司への報告
4
加害者の指導
5
被害者の指導
6
被害・加害者の保護者への連絡と状況説明、指導
7
当事者の和解
8
周辺者の指導
が考えられます。具体的な事例で考えます。
 
「休憩時間中に教室でA男とB男が些細なことで殴り合いになり、AのパンチがBの顔面に当たり前歯が欠けて出血し、大騒ぎになった。この時、担任は職員室にいた」
どうすればよいか。対応を具体的につぎに示すと
(1)
連絡を受けたら、即座に教室に駆けつける。同僚教師に「クラスで生徒同士がケンカしケガをしたようだ。教室に行く」と連絡しておく。
(2)
Bの傷を確かめ、励まし、保護者の居場所を確かめる。
(3)
同僚教師に教頭への連絡を依頼する。
(4)
Bの保護者に電話し、簡単に状況を説明し、行きつけの歯科医院を聞く。ない場合は、学校歯科医の診断を受ける了承を得る。併せて病院に来てもらうことを依頼する。
(5 )
病院への手配とタクシーの手配を指示する。養護教諭(不在の時は副担任)が同行する。養護教諭にはつぎのように対応の仕方を指示する。生徒の心をやわらげる。医者の誤解をなくす。保護者に礼をつくした対応。学校への連絡。
(6)
クラスの生徒の協力を得て、床の血の汚れを清掃させる。周りの生徒にケンカの状況を聞く。クラスの生徒には、落ち着くよう指導する。
(7)
Aを別室に呼び、ケンカの事情を聞く。この際、Aにも言い分があることを理解しながら、きっかけを中心にした状況を聞く。「暴力はいけないこと」を諭し、自ら反省するよう時間をかけて指導する。
(8)
担任は教頭に現状を報告する。指示を受ける。
(9)
養護教諭は、病院から状況を教頭に報告する。指示を受ける。
(10)
教頭は、担任に状況を説明し、指導の指示をする。併せて校長に報告し指示を受ける。
(11)
校長は必要に応じて教育委員会に状況を速報する。
(12)
担任はクラスの生徒に事故後につぎのように指導する。
 ケガしたBの状況を簡単にふれ、動揺しないように指示する。暴力はいけないことの指導。友だち関係の在り方について、考え方や行動の仕方を指導する。
(13)
担任はクラスの生徒を下校させた後、Bを家庭訪問し、Bと家族にお見舞いと、学校でケガをさせてしまったことを詫びる。
(14)
翌日、Bが登校したら、別室で詳しく状況を尋ねるとともに、傷の様子を観察する。
(15)
担任はケンカの事実に基づき、Aに反省指導をする。AとBが心から応じる気持ちが生じる状況にして、AとBを仲直りさせる。
(16)
担任は二人の和解までの状況を教頭に報告する。指示を受ける。
(17)
和解の準備をする
 会場(校長室)、立会者、司会進行の手順(Aの謝罪→Bが応じる→校長の指導)を決定する。
(18)
担任は和解のため、AとBの保護者に来校を依頼する。
(19)
校長、教頭、学年主任、生徒指導主事、担任の立ち会いのもと、A、Bと両保護者を和解させる。
(20)
翌日、担任は早めに出勤し、A、Bの登校を待ち、励ましの声をかける。
(
木村幸治:1941年岩手県生まれ、元岩手県教育委員会指導主事、中学校長)

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