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いじめの対応は父性型教師と母性型教師のタイプではちがうが、どう指導すればよいのか

 学校は協働の意識をもつことが重要だ。学校全体の規律維持のキーマンとなるのは父性型教師である。集団生活のルールを守れと訴える教師はどうしても父性型教師である。父性型教師がいなければ母性型教師は機能しえない。
 しかし、母性型教師は、父性型教師が取りこぼしてしまう子どもたちを救っている。母性型教師がいなければ、父性型教師もまた機能しえないと言える。
 いじめ指導は
(1)
事実関係を細かく確認し、いじめの事実の全体像を明らかにする。
(2)
確認された事実に基づいて適切に指導する。
(3)
これで解決と考えずに時間をかけてフォローとケアを心がける。
という三段階なのだと意識しなければならない。若い教師は経験がないゆえに、いじめ指導で初動を誤り深刻化してしまうことがある。
 教師には父性型教師と、母性型教師がある。父性型教師は社会的な規範で善悪の判断をし指導する。母性型教師はいま目の前にいる子どもの精神的安定を考えより添う。
 父性型教師のいじめの指導は、まず「いじめの事実」を確認しようとする。関係した子ども一人ひとりから事情を細かく確認して、それがわからないうちは指導を入れない。
 いじめが明らかになった段階で、加害者にどんな行為がどのように悪かったとか、悪気のない行為でも相手が自分と同じようにとらえるとは限らないとか、細かく確認していく。
 被害者には、加害者とつき合いたいと言えば、仲直りの儀式をし、そうでなければ加害者に「もうかかわるな」と念をおすことになる。
 最後に指導の経緯を保護者に連絡して一応の解決を迎えることになる。
 母性型教師のいじめの指導は、まずは被害者に寄り添うことから始まる。どんな気持ちでいるのか、トラウマにならないか、保護者はどれほど心を痛めているか、など心情に寄り添う発想に立つ。
 加害者にも「ほんとうは悪い子ではない」というケアをしていく。その結果、線引きがなかなかできないので、両者ともズルズルとケアが続いてしまうのだ。優しさと励ましが少しずつ機能して解決することになる。
 どうしても、母性型教師は加害者の指導を苦手とし、父性型教師は被害者の心情をすくい取れないという傾向がある。
 すべての教師には父性、母性のどちらかの傾向をもっているが、教師には両方の態度がともに必要なのだ。社会規範をもとに毅然とした態度で解決する。指導した後もケアをおこたらず、見守り続ける。教師には、そのどちらもが求められている。
(
堀 裕嗣:1966年北海道生まれ、札幌市立中学の国語科教師。92年、国語教育研究サークル「研究集団ことのは」を設立、道内の民間教育団体でつくる「教師力ブラッシュアップセミナー」顧問)

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