子どもがケンカしたとき、どう考えて指導すればよいのでしょうか
子どもにとってケンカは、人間関係を学ぶ大切な場です。ケンカによって相手の気持ちを理解したり、仲直りの方法を学んだりするのです。
集団生活をしていれば、意見や感情のぶつかり合いが生じます。子どもは自分の思いを素直に表現します。ケンカが起きて当然です。
ですから、ケンカを防止するのではなく「子どもはケンカをするもの」と考えて、子どもを見守り、日ごろからケンカへの対応を考えておくことが大切です。
ケンカが起きれば、少し時間を空けて、子どもが落ち着いたら、双方に何が原因でケンカになったのか、相手がどのような言動に腹が立ったのかを言わせるようにします。
その後で、「自分の悪かったところはどこか」、「どうすればケンカにならずにすんだのか」を考えさせます。
自分の悪かったところを反省し、相手の立場も理解させることができるように指導するのが教師の役割です。
子どもを納得させることが、ケンカ対応のポイントです。ケンカは子どもを納得させて下校させることに尽きます。
「ぼくも悪かったよ」と、わが子に言われれば、保護者も納得です。
少し気になる場合は、念のため、連絡帳や電話で保護者に伝えておくのも良いでしょう。
(中嶋郁雄:1965年鳥取県生まれ、奈良県公立小学校教頭。子どもを伸ばすためには、叱り方が大切と「叱り方&学校法律」研究会を立ち上げる。教育関係者主宰の講演会や専門誌での発表が主な活動だったが、最近では、一般向けのセミナーでの講演や、新聞や経済誌にも意見を求められるようになる)
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