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叱るときの大切なポイントとはなにか

 小学校段階では、大人が「いい・悪い」をはっきりと教えなければなりません。何がよくて何が悪いのか、端的に指摘して教えてあげるのです。そのためにも、短い言葉でズバッと叱ってあげることです。遠慮することはありません。
 時代のせいでしょうか、ひどく気持ちの悪いくらい、子どもに迎合し、遠慮してやさしい言葉をかける教師がいますが、どうかと思います。
 誤解を恐れずに言えば、やさしすぎるだけの教師は子どもをだめにする危険性があります。叱ることを恐れずに、だめなものはだめだと叱りましょう。
 絶対やってはいけないのは、信頼関係もできていないのに高圧的な感じで叱ることです。しかも正論たっぷりと。教師と子どもの心理的な距離が遠くなるだけです。
 学級開きの時に、子どもに「この先生の言うことなら聞こう」と思わせ、子どもとの信頼関係を築くべきです。信頼関係の構築を日頃から心がけておく必要があります。
 強い口調で叱ると、雰囲気は重くなります。だから、叱った後、すぐにケロッとして、何事もなかったかのように進めることが大切です。
 そのためには、叱った時に、次の一手を瞬時に考えます。すぐに切り換えて笑顔になることもいいでしょう。時には、ユーモアを使って切り返すことも。
 たった一言を入れるだけでも違います。極端な例だと、ドスの効いた声で叱ると、子どもは直立不動になります。そこへ「なんちゃって!」とテンションを変えると、全く空気が変わります。
 もちろん、その後に「って冗談だけど、掃除はしっかりやろうな」と、最後にしめなければなりません。大切なのは、叱った時の重苦しい雰囲気を振り払うことです。
 
「お前はどうしてできないんだ!」「なにやってるんだ!」など、子どもを主語にして叱ると、子どもは自分そのものを否定された気持ちになってしまいます。
 相手を主語にするのではなく、叱る時に主語を自分にする「Iメッセージ」を使用します。教師である自分がどう思っているか、どう感じているかを子どもに伝えるのです。
 
「先生は残念だと思うな」「先生は、どうしても○○くんが、そういうことをする子には思えない」など、自分を主語にして話をすると、相手もそのメッセージを受け止めやすくなります。
「Iメッセージ」は、コミュニケーションの重要な技能のひとつです。大切なのは、技能と感じさせないくらいまで、訓練を重ねることです。
 教師は、どうしても正論を言いがちです。特に、相手の年齢が低ければ低いほど。しかし、これには十分気をつけねばなりません。なぜか、嘘っぽく相手に伝わってしまうことがあります。
 
「ああ、また始まったよ。先生のお話が・・・・・・」と、心の声をつぶやいている子どもも少なくないのではないでしょうか。
 時に、正論を言わなければならないこともあるでしょう。だからこそ、正論くささをなくす工夫が必要になってくるのです。
 
「まあ、そうは言ってもね・・・・」「先生もさあ、小学生の頃・・・・・」など、正論で終わらない話を続けてあげるだけで、全く聞こえ方が違ってきます。
 そして、何より、自分はその正論を子どもに言う資格があるのか、それを常に問うような教師でなければなりません。
(
渡邉尚久:1969年千葉県生まれ。千葉県公立小学校教師を経て千葉市教育委員会に勤務。成功哲学を授業化、実践するだけでなく、子どもたちが誇りと自信の持てる授業づくりを進めている)

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