保護者を味方につける三つのポイントとはなにか
保護者の信頼を得るには、よい授業をすることが第一だ。
子どもが学校から帰って「今日の勉強楽しかった」との声で、保護者は「今年の先生はよい」と感じてくれる。
授業参観は、保護者がわが子を見に来るので、必ず子どもたち全員が活躍できる場を設け、知的な内容にする。
今までで、一番良かったのは、点字・アイマスクの授業だった。点字の仕組みや読み方、目の不自由な人の介助の仕方を学んだ後、実際に子どもと保護者がペアになり、アイマスクの体験をした。
三階の教室から一階まで、行と帰りで保護者と子どもが交代して行った。その後、一緒に点字ペンを使って名前を書くこともした。この授業は、子どもにも保護者にもとても喜ばれた。
学校生活のほとんどを授業が占める。保護者は常にわが子は勉強がわかっているか気になっている。ふだんの授業をきちんとしていると、保護者から苦情の入ることはまずない。子どもが変わった事実は、保護者の信頼を深める。
保護者の信頼を得る第二は家庭訪問で成功することだ。
家庭訪問の日まで、担任として子どもにどう接してきたか、どう見てきたかが試される。家庭訪問では、子どもをうんとほめるにつきる。
ほめられると保護者もうれしいものだ。教師への好感度が、とても増す。家庭訪問で、一気に保護者を味方につけてしまうことが大事だ。
学校で悪いこと、目につくことを保護者に伝えることは、ひかえる。これから、いくらでも話す機会があるし、指導することで直っていくからだ。
保護者の信頼を得る第三は、学級通信で信頼度アップをはかる。
学級通信をできうるかぎり、出し続ける。私は年間100号を目標に取り組んだ。授業や学校生活の様子、日記が主な内容だ。
子どもの発言は、授業中にメモを取り、ノートにひかえた。また、子どもの名前をできるだけ多く入れ、具体的に書くよう心がけた。そして、載せる子どもに偏りがないか気を配った。授業参観の後、保護者に感想を書いてくださるようお願いし、それを学級通信に載せた。
(勇 和代:1965年大阪府生まれ、大阪府泉佐野市立小学校教師)
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