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子どもを育てるときの「ほめ方」「叱り方」の鉄則とは何でしょうか

 私は長い警察官生活の中で、道を踏み外した子ども、そしてその子を育てた親と接し、たくさんの話を聞きました。
 話を聞くと、一緒に住んでいるのに気持ちはすれ違い、かみ合ってないことや、お母さんが子どものために良かれと思っていたことが、子どものためになっていないことなど、家庭でさまざまな問題を抱かえていたことが分かってきます。
 子どもたちに不幸を生まないためには、子どもの頃からしっかりと、しつけを行うことが必要なのです。
 子育てにおいて愛情が基本なのは当然のことです。しかし、愛情に溺れず、どこかで冷静に距離をおいて子どもに接するのが親の役目なのです。
 叱るときも、本気で叱りながらも、怒りをぶつけてはいけません。あくまで親という役割の必要性からそうしているのです。
 子育ては、時代が変わっても押さえるべき「子育ての鉄則」は変わりません。私の長年の経験から確信をもって言えることです。やろうと思えば誰にでもできることです。
 子どもを育てるとき、子どもの「ほめ方」「叱り方」の鉄則とは
(1)
かわいがることと溺愛は大違い
 かわいがられたことのない子は、よい子に育ちません。しかし、溺愛ほど有害なものはありません。溺愛だけで「しつけ」のない親があまりにも多い。
 今の親は甘やかす傾向が強く、必要以上に子どもに迎合する親や「友だち親子」になっていて、叱らなければならない時に、それができず、むやみにかわいがってばかりいる親が多いのが懸念されます。
 子どもに甘く、子どもの要求をやたらに受け入れる親は、理解のある親だと思われたいのでしょうが、とんでもないことです。
 子どもが転んだら手を貸して起こしてやるといった子育ては避けるべきです。親が先回りしてやってしまうと、何かに耐えたり、我慢したりする、生きていく上で大切な力が子どもの身につかないのです。
 自分で立つことを学ばせることはとても大事なことです。それが「しつけ」であり教育なのです。
 子どもがキレて、わめくと「ああ、分かった、やってあげるからね」と助けてしまう。すると、子どもは駄々をこねれば何でも通るということを覚えてしまうのです。
 そんな子に育っていくのが最も恐ろしい。やがて親にとっていちばん苦労する子になってしまうのです。
(2)
叱ることを恐れない
 まるで腫れ物にさわるかのように子どもに接している親がいます。これが一番よくないと私は言っています。必要以上に子どもの機嫌をとってはいけないのです。
 叱るということを、あまり恐れてはいけません。叱り方さえ間違えなければ、子どもは親から離れることはありません。
 親は子どもに「間違ったことをしたら叱られる」のだということを教えるべきです。子どもは世の中のことを知りません。間違ったことをやって当たり前です。
 叱るべき時は厳しく叱る。そのかわりよいことをしたら、とことんほめる。抱きしめてほめてあげてください。その時に、親と子の結びつきができるのです。「叱る」「ほめる」という行為は、そういう意味でも大事なことなのです。
 気をつけることは、叱るときに感情的になると「怒る」ことになります。その分だけ愛情が抜けてしまうのです。子育てにおいて、感情と愛情はなかなか同居しにくいものなのです。そのことを忘れないでください。
 叱る時には、絶対に人の前で叱ってはいけません。子どものプライドを軽視してはいけません。ほかの子と比較はしない。自尊心を傷つけます。
 叱るときは肌を接して叱ってほしい。特に厳しく叱る時は、必ず子どものどこか(手を握るとか、頭に手を乗せるとか、肩を組むなど)に触っていてください。親が考えている以上に、子どもは孤独感と恐怖感を覚えるのです。
 叱ったあと、後味の悪さを引きずったままでは、親子の関係が離れ、やがて結べない距離になってしまいます。「きつく叱ったな」と思ったら、必ず「なり直し」(フォロー)をやってあげる。
「ね、分かった? お母さんの言うこと」「うん」などと、気持ちを寄せ合って、子どもが不安を引きずらないようにしましょう。
 毎日の子どもとの触れ合いの中で「叱る」より「小言」が多すぎると、子どもも「またか」と、うんざりするだけで、言うことを聞こうという気持ちにはなりません。
 これは、子どもに近づきすぎていることが原因です。子どもとの距離を少しとって口を出したいと思っても、子どもを信じて黙って見守ってみてください。
 自分で問題を解決することにより、子どもはものごとの処理能力を身につけた大人へと成長していけるのです。
(3)
子育ての責任者は親である
 何のために子どもをしつけるのでしょう。子育ての目的は、社会生活をするために必要なルール、作法や物事の善悪を判断する力を身につけさせること。
 そして、この子育ての責任は親にあることをよく自覚していただきたいのです。このことが分からず、他人や学校に文句ばかり言う親がいますが、子育ての責任はあくまで親だということを忘れないでほしい。
(4)
まずは、さきに「ほめる」
 
「ほめて」よいところを伸ばしていけば、やがて黙っていても悪いところは立ち枯れるものです。「よくがんばったね」と、よくできたところをほめた方が効果的です。
 ほめて自信をつけさせて「やればできるのだ」と暗示をかけて育てる方が大事ではないかと思うのです。やがて、この暗示が本物になるのです。
 
「あなたのいけないところはこれ、早く直しなさい」と、先に悪い点を言う親が非常に多い。そうではなく「今日はよいこと一杯できたね。明日はここをがんばろうね」と、よいところを指摘しながら励ますようにします。
(
星 幸広:1944年生まれ、千葉県警察官、千葉県鉄道警察隊長、警察庁警備局、千葉県少年課長、 千葉県警察署長、地域部参事官等を歴任し、千葉大学ジェネラル・サポーター。「子育て、しつけ」や「学校危機管理」に関する講演を全国的に展開 している)

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