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チャイムが鳴っても授業に遅れてくる子どもをなくすには、どうすればよいのでしょうか

 チャイムが鳴っても席に着かず、しばらくしてから教室に入ってくる子どもがいます。チャイムが鳴っても、みんなが揃わないので教師は授業を始められません。
 クラスが荒れてくると、悪びれずに教室に入ってきます。授業が始まっていることを承知で、遅れて教室に入ってくるのです。こんな光景が当たり前になってきます。
 注意をしても反抗的な態度を取り、なかなか改善されません。そればかりか、ちゃんと席に着いていた子どもたちの心も教師の指導力のなさに失望し、教師から離れていきます。
 どうすればよいのでしょうか。
 授業の始まりに「楽しい仕掛け」をつくります。
 例えば、社会科の「地図当て」です。班になって、一人が地名を出題します。誰が一番早く見つけられるかを競います。これなら全員が揃っていなくても始めることができます。
 子どもにとって「地図当て」は「遊び」です。教室からは楽しそうな声が聞こえてきます。遅れて教室に入ってくるとそれに参加できないので、急いでチャイム着席をしようとします。
 こういった楽しい仕掛けを施すと、それをやりたくてチャイム着席をしようとします。
 その他の仕掛けとして、国語の授業の始めに7分間の読書をします。
 授業が始まったらすぐに読書をします。教室は静寂に包まれます。遅れてきた子どもはその雰囲気を察して、バツの悪そうな顔をしてそっと席につきます。
 こういった仕掛けをすると、ちゃんと着席した子どもたちは、遅れてきた友だちのことが気にならず、教師も遅れてきた子どもに「お説教」をしなくてすみます。
 教師は子どもたちがチャイム着席できるようになると、ほめます。すると、自分たちが変容していることに気づき、教師にほめられる快さを味わえます。遅れることが恥ずかしくなります。
(
城ケ﨑滋雄:1957年鹿児島県生まれ、千葉県公立小学校教師、教育委員会、不登校対策教員として不登校児童と関わる。荒れた学級の立て直し、小学校教師として教育情報誌・子育て情報誌などを通して、若い先生や保護者にアドバイスも行っている)

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