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新任の教師が追いつめられるのは、どのようなときでしょうか

 新任の教師が追いつめられるときには、つぎの二つのことが関係しているようです。
(1)
子どもとの関係がうまくいかないとき
 新任の教師は、子どもを愛しながら日々を送るのですが、子どもたちは、だれもが素直に教師のいうことを聞いてくれるわけではありません。
 それに、困難な事情を抱かえる子どもがいると、教室は落ち着きを失っていきます。このことが「みんな、私が悪いのだ」と、若い教師の心をさいなみます。
(2)
子どもの指導に、保護者や管理職から批判されるとき
 新任の教師なら、子どもの指導をめぐって誰もが悩みを抱かえるものです。学級が落ち着かないと、管理職から指導の弱点や問題点の指摘、責任の追及がはじまります。
 これに、保護者の批判の声が重なると、若い教師には、それが心を病むほどの鋭い痛みや傷となります。
 例えば、授業参観で、子どもの笑顔があったのに、参観の後、保護者から「いったいあの授業は何ですか」という感想があると、深い挫折感でいっぱいになります。
 こうした、日頃の指導に対する意見には、心がつながる仲間の教師にグチを言ったりしながら、それなりに乗り越えていくことができます。
 しかし、モンスターペアレントと思われる保護者からの執拗なクレームがあると「もう、辞めたいな」と思うことがあります。
 例えば「うちの子がいじめられているのでないか」「先生は、わが子の言い分をちゃんと聞いてくれているのですか」といった内容の連絡帳や電話が毎日のように続くと、電話の音を聴いただけで、身の縮む思いがして、暗い淵に落ちこんでいくような気がします。
 このような問題は一日や二日で解決できないことが多くあります。数か月かけて子どもの納得や笑顔をとおしながら信頼を得るように、教師が精神的に苦しみながら打開しなければならないことがあります。
 だからこそ、学校の責任者である管理職は「クレーム」を寄せられている教師たちの声を聞きとり、支えていかなければならないのです。
 必要なときは、管理職が担任に代わって保護者の前に立ち、保護者の子育ての悩みを聞き取りながら、学校と保護者が共同して歩むようにしていかねばならないと思います。
((
山﨑隆夫:1950年静岡県生まれ。元東京都公立小学校教師。学びをつくる会世話人、教育科学研究会常任委員、都留文科大学非常勤講師)

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