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16万人の脳画像を見てきた脳医学者が教える「賢い子」に育てるコツとは

 脳の専門家である私に、脳画像から新しい事実が見えてきました。「どういうふうに育った子どもが賢くなるか」ということです。
 子どもを賢く育てる秘訣は「好奇心」にあります。
 
「親の年収の高い家庭ほど子どもの成績がよい」といった、年収と学歴の関係はいろいろな調査で示されています。
 しかし、それは「どれだけ子どもにいろいろな経験をさせられたか」が影響しているのではないかと、私は考えています。
 本質は「好奇心の差」です。
 子どもの好奇心を十分に伸ばせば、親の収入は関係がなくなります。お金をかけずに好奇心を育てる工夫の余地はいくらでもあります。好奇心を持てば、親を越えて才能を開花させていくのです。
 厳しいことを言うようですが、子どもの能力が伸びるのも、伸びないのも親のかかわり方です。好奇心のネタを見つけ、その子にあった方法を見つけてあげることができれば、どんどん力を発揮できる子に育っていきます。
「好奇心」を引き出してあげるには、つぎのようなコツがあります。
 成績が伸びていった子は、幼い頃から「図鑑」が大好きで、よく見ていたということです。伸びる子の親は図鑑などを使って、子どもの好奇心を伸ばす役割を果していたのです。
 大切なのは、親も図鑑が好きだというのを子どもに示してあげること。
 例えば、乗り物の図鑑で子どもが電車に興味を持ったら、親は実物を見に、わが子を駅まで連れていく。
 そうやって、子どもの中で「バーチャルの世界」と「リアルな体験」が結びつくと、子どものワクワク感が大きくなり「知る」ことに喜びや楽しさを感じます。
 それが、より強い刺激となって、脳に成長をもたらすのです。
 子どもの中に育った好奇や心は、やがて意欲や競争心となって、生涯にわたってその子の財産となっていくはずです。
 単に成績がよい子は、「知りたい、学びたい」という好奇心がないと、必ずどこかで限界がきます。しかし、好奇心を持っていれば、必ず成績も伸びていきます。
 好きなことに一生懸命に取り組んだ子は、自分で自分の力を伸ばすことができます。
 他の分野についても脳を成長させやすくなる、という脳の特徴があるのです。
 好奇心があれば、努力が努力でなくなります。賢い子は努力を続けられる子だと思います。
 脳が成長のスピードを上げる、おすすめの生活習慣があります。
 それは、好奇心とは別に、脳の働きを左右する「脳のコンディション」をよくすることです。
 頭がいい子は、脳のコンディションをよりよく保つ、つぎのような生活習慣をしていることが多い。
(1)
子どもの脳の成長にとって欠かすことができないのは「十分な睡眠」です
 脳の記憶をつかさどる「海馬」の成長は、睡眠の量に影響を受けることがわかっています。
 十分な睡眠時間をとっている子どもは、海馬も大きく、記憶力も優れているということが脳画像からわかっています。逆に睡眠不足になると海馬は育たなくなってしまう。 
 年代別の適正な睡眠時間は、3~5歳で1013時間、6~13歳で9~11時間、1417歳で8~10時間です。
 勉強した内容は寝ている間に脳に定着します。勉強して何かを覚えたら、そのまま寝てしまうのがよい。「早く寝なさい」が、子どもの成績を上げるキーワードになるのではないか。
(2)
朝食を食べ、朝食を変えるだけでIQが上がります
 私たちの研究では、朝食にご飯を食べている子どもは、菓子パンを食べている子どもに比べて、理解力や記憶力が高いという結果が出ています。
 子どもの朝食は、脳が活動するために十分なエネルギーをしっかり摂取することが大切なのです。
 子どもの脳は常にエネルギーを必要としていますから、長時間にわたってブドウ糖を得たほうが脳の成長にはいいのです。タンパク質や脂質の多い食品や、野菜などがよいのです。
(3)
叱るより、ほめる
 叱られるなど日常的にストレスを受け続けると、記憶をつかさどる海馬が委縮することがわかっています。
 子どもをほめると脳に少し変化が出るのです。ほめることの大切さはさまざまなところで言われていますが、脳の面から見てもそれは事実です。
(
瀧 靖之:1070年生まれ、東北大学加齢医学研究所教授。MRI画像(16万人)を用い、脳の発達や加齢を研究)

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