きびしさに欠ける教師はやさしさが生きない
今の教師は、やたらとやさしいか、甘いか、あるいはきびしいかのどちらかである。
きびしい教師がものすごく少ない。行儀が悪くても注意さえできない教師がいる。
これに対して、すぐれた授業をする教師たちは、基本的にやさしい。やさしさがにじみでている。しかし、子どもの度がすぎた行為やことばつかいには、きびしく注意している。
注意された子どもたちは納得している。学級経営がうまく、子どもが教師を心から信頼しているからである。
学級経営をうまくやるには、教師は子どもに合わせなくてはならない。
子どもに合わせながら、ゆっくり教師のペースにもっていくことが大切だ。急いでよいクラスをつくろうとして、オレについてこいとやると、ヒビが入りやすい。
今の子どもには、この方式はむかない。むしろ後ろからついていく、くらいの考えで、子どもに合わせながら、水のみ場へゆっくりつれていくことだ。
多くの教師は急いで失敗している。子どもと教師の間がピッタリといくようおおらかな対応を心掛けることだ。
このやさしさと、ときにきびしさがうまくミックスして、子どもたちは人間的に成長していく。甘えすぎない子ども、自立した子どもが育っていく。
多くの教師に望みたいことは、どんなときにきびしくあたるべきかを考えてほしいということである。きびしさに欠けていると、せっかくのやさしさが生きないのである。
(有田和正:1935-2014年、福岡教育大学附属小倉小学校、筑波大学付属小学校,愛知教育大学教授、東北福祉大学教授、同特任教授を歴任した。教材づくりを中心とした授業づくりを研究し、数百の教材を開発、授業の名人といわれた)
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