クラスが荒れ、授業中に活気ある話し合いができないとき、どうすればよいか
クラスが荒れていると、授業中のおしゃべりは遠慮なくするのですが、話し合いができない。どうすればよいのでしょうか。
荒れているクラスでは一人で行動できない子どもが増えます。誰かと一緒でないと行動できず、一人では不安になり、自信がもてないのです。一人で考え、一人で発表するということができません。
子どもたちは「失敗すると笑われる」「間違えると恥ずかしい」「発表すると知ったかぶりをしていると思われるのでは」
と、友だちを意識して、クラスが荒れてくると話し合いが成立しなくなります。
そこで、隣同士で話し合う時間を設けます。一人では自信がない子どもたちですが、二人なら安心です。
結論がでたら、二人とも起立します。起立するペアが一組、二組と増えていきます。
すると、まだ立てない二人組が焦ります。荒れているクラスは「みんなと同じ」ことをしたがる傾向があります。
自分たちだけが座っていると居心地が悪くなります。まだ起立できない二人組は立っている友だちに相談します。みんなと同じように起立しようと友だちに頼ろうとするのです。 頼られた子どもたちは快く応じます。
座っている二人組は、友だちに相談した結果、同じ意見のときには「そうだね」と意を強くします。
異なる場合には「どうして」と、質問すると、討論が始まります。話し合いが自然発生します。そのうち全員が起立します。
さらに、つぎのように工夫してみるとよい、
結論が出た二人組は教室の後ろへ移動させます。そこで、他の二人組と意見交換をさせ、同じ意見を持つ組同士で集まるように指示します。
ずっと座って話し合いをしていると退屈ですが、動きのある授業を仕掛けると子どもたちは飽きずに授業を受けられます。
(城ケ﨑滋雄:1957年鹿児島県生まれ、千葉県公立小学校教師、教育委員会、不登校対策教員として不登校児童と関わる。荒れた学級の立て直し、小学校教師として教育情報誌・子育て情報誌などを通して、若い先生や保護者にアドバイスも行っている)
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