問題行動に対して毅然とした指導するにはどのようにすればよいか
生徒の問題行動に対して「ダメなことはどんな理由があってもダメ」とする指導をしなければ子どもは健全な発達ができようはずがない。
私が校長として着任した学校で、問題行動に対して毅然として指導する生徒指導の徹底を次のように図った。
(1)どんな小さなことでも授業規律を乱すような行為に対しては、見逃さないでその場ですぐに指導を行う。
(2)教師の指導に従わない暴言・暴力等の行為に対しては、一歩も引かないで毅然とした態度で臨む。
そして、一人での対応が厳しいと判断した場合は、職員室や隣の教室と連絡を取り、必ず複数の教職員で指導にあたることを徹底する。
(3)教師は自分の周りには他の全教職員がいるんだという気持ちでいると、勇気と自信をもって生徒指導にあたる気迫が出てくる。
(4)厳しい指導とは、全教職員が同じ指導方法であたるということではない。ある教師は厳しく、またある教師は受容的で生徒の気持ちを理解することも大事である。
ようは、真剣に本気で生徒とかかわれるかどうかということが大事である。
これらの指導方針は、保護者会等を通じて、全保護者にも伝え、それを実践していった。
本気の指導こそが生徒の意識を変えることにつながる。
成果が出てくれば、教職員は毅然とした指導態度をとることについて自信がついてくる。
(山本修司編著:1950年生まれ、東京都公立中学校教師、指導主事、指導室長、校長を歴任し、荒れた学校を立て直した。2005年度読売教育児童生徒指導部門最優秀賞受賞、編著書『実践に基づく毅然とした指導』は、生徒指導に悩む教師たちのバイブルといえる)
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