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学校を異動して1~2年内にダウンする教師が非常に多い、どうすればよいか

 他の学校に異動して1~2年内にダウンする教師が非常に多いです。
 学校や地域によって、やり方もさまざまなので、異動すればその学校や地域の環境に順応していくだけでも大変です。
 異動すると職員室で、なにげない日常会話のできる関係を失っています。意外とこれはこたえるものです。
 中堅以上の教師は「これぐらいはできないと」「期待されているんだから」というプレッシャーや「周りをみたら、自分が動くしかない」というプライドが加わることも多く、弱音を吐くどころではありません。
 4050歳代で赴任すると、いきなり主任として、学年を組まれることが多い。誰にグチを言ったらいいのかわからないままに、仕事をこなしていかなければなりません。
 例として、他の学校に異動してダウンしたA教師をとりあげてみます。
 A教師は、授業もすばらしく、人柄も明るい、素敵な教師です。
 担任したクラスで、子どものケンカが起こり、保護者対応に苦慮したが、異動して間もなくであり、学年の教師に相談するも、40歳代の「できる」教師が来たと過信され、具体的に助けてもらえなかった。
 同僚に関わってもらえなかったことで、孤独感、孤立感でいっぱいになった。
 保護者同士がもめて「担任を変えろ!」などとののしられたとき、管理職は本人ならやれると、かばってもらえなかった。
 管理職も同僚教師もA教師に配慮が足らずに見過ごしてしまった。
 年齢を重ねてからの転勤は、新しい環境に慣れるのに、これまで以上の疲労をともなう。
 A教師はうつ病で療養した。薬物治療とともに、カウンセリングを併用し、気持ちの整理ができたので、子どもたちが卒業するのを待って復帰した。
 元気になり始めたころ、管理職はていねいに話を聞いた。そこから学校復帰トレーニングへとつながった。また、家族の支えが得られていた。
 異動したとき、ダウンしないようにするには、どうすればよいのでしょうか
(1)
異動1年目は、それだけで変化が大きいので、今までやってきた以上の仕事を引き受けないようにする。
(2)
質のよい睡眠をとるようにする。
(3)
異動直後の教師には、同僚はつとめて声をかけてあげるようにする。
(4)
同僚教師の支え、管理職のねぎらいは必須である。
(
井上麻紀: 臨床心理士。公立学校共済組合近畿中央病院メンタルヘルスケア・センター主任心理療法士。学校教職員の専門病院で、教員に特化したメンタルヘルスケアや職場復帰支援している)

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