教師に反抗する子どもを保護者と協力関係を築き、協働して指導していくようにする
教師の言うことを聞かなかったり、無視するかのような態度をとる子どもがいます。ときには、暴言をはいたり威嚇したりして反抗するような子もいます。
いくら注意しても「何を言ってるんだ」と反抗的な態度をとって、敵意をあらわにすることもあります。
このような子どもは、教師は敵だとさえ考えています。ですから、教師が子どもの「上に立つ」ような態度をとるようにします。
教師が子どもの「上に立つ」ような態度とは、教師が権力を振りかざして、子どもを威圧することではありません。教師は余裕を持って子どもを見るようにすることです。
「何で悪いの?」「勝手に怒れば?」といった子どもの挑発にのらないことです。あくまで冷静に、教師としての余裕を持って、反抗する子どもに対峙します。
反抗する子ども本人にも、まわりで見ている子どもにも「先生にはかなわない」と思わせるような態度で臨みましょう。
どんな子どもでも、必ずよさを持っているものです。余裕をもって、その子の良さは何かを探し出し、認めるようにします。
子どもが反抗することを保護者に伝え、家で注意するようにお願いするだけでは、保護者は教師を敬遠します。
保護者に「こんないいところがある」と子どもを認める姿勢を伝えることで、保護者は「先生は良いところも認めてくれている」と、教師を信頼し協力する気持ちを持つようになります。
保護者を味方につけることです。教師が子どもの良い面を見て、認め、心配している気持ちを、できるかぎり機会をつくって保護者に伝え続けましょう。
たとえば「先生には反抗的ですが、友だちには優しいし、よく人の世話をすることができます」などと。
わが子を認め案じてくれる教師を、保護者は信頼し、協力してくれるはずです。
(中嶋郁雄:1965年鳥取県生まれ、奈良市立公立小学校教頭。「子どもを伸ばすためには、叱り方が大切」という主張のもと、「叱り方」研究会を立ち上げる。講演会や専門誌での発表活動を行っている)
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