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学級崩壊を回復する具体的な取り組みとは

 

 学級崩壊を回復するにはどうすればよいでしょうか。それには、
1 校内体制づくりをする
 まず、管理職が、崩壊学級を全教職員で援助することを伝え、協力を取りつけます。
 管理職は担任を責めてはいけません。
 問題解決のため、チームをつくり、支援体制を確立します。
2 緊急の保護者会を開く
 できるだけ早く、緊急の保護者会を開きます。学校が積極的に対応する姿勢を示し、協力を要請します。保護者会の内容は
(1)
学級の実態を伝える。
(2)
保護者の言い分を十分に聞く。
(3)
学校から、決意と具体策を示す。
(4)
保護者に協力を呼びかけます。
 子どもたちも「なんか先生がやるみたいだぞ」という雰囲気になってきます。
3 学級生活を総括し、再契約をする
1)
多くの子どもが傷ついていること、学習が遅れていることを説明します。
2)
学級生活をふり返り「このままでいいのか」「今、学級にどんなことを思っているか」を紙に書かせます。
3)
教師がそれをまとめ、学級の現実をみんなで確かめます。
4)
教師から今後の対策を提案します。
(1)
居心地のいいクラスにするために、ルールを見直す。
(2)
いったん学級を小グループに分割する。
 理想的には1グループ6人くらいです。私が介入に入った学級は3グループ(担任、教頭、教育相談担当)で各10人でした。
 座席はグループごとに座り、他のグループと距離を置き、グループ単位に進めます。
(3)
個人的な話や悩みの受付け窓口をつくる。
5)
クラスを分割して協力する教師の立ち会いで、再契約を宣言します。 
6)
授業
 プリントを使った個別学習から始めます。グループごとに教師がついて面倒をみます。
 プリントの内容は、教科書の大事なところだけに精選します。
 授業は担任が全体に指示を出し、各グループを担当する教師が子どもたちを指導します。
 早く終わった子には、発展教材をやらせたり、本を読ませたりします。
 全員が終わったグループは、おしやべりをするようにしてもいいです。
4 対応の留意点
 子どもたちは、徹底的に教師にくってかかります。
「自分たちは、先生から悪く思われている」と思っています。だから、絶対に叱ってはダメです。常に説得的に語ります。
 一つの作業に集中して取り組みません。一回の作業量を減らし、細かくチェックしながら進めます。
 始めは、子どもが自分で丸つけをするか、教師がチェックします。
5 指示と注意、話し方を変える
(1)
「これからどうするか」という視点をもつ

  過去のことを持ちださないで「こうしたほうが○○だよ」と言います。
(2)
グループ活動ができるようにする
 教師の指示に従わず、反抗する悪循環を断ち切っていきます。
 グループのように小さい集団だと、教師の指示が自分のこととして感じられるので、練習すると、グループ活動ができやすくなります。
(3)
教師全員が歩調を合わす
 教師全員が同じ方法で注意を与えるようにする。ポイントは、受け入れやすいように、子ども一人ずつ、叱らずに説得するように語りかけます。
(4)
担任が指導方法を練習する
 子どもたち「一人ひとりの存在を認めながら、子どものためを思って指導している」ことを、的確に伝える練習をします。
6 グループでゲームや遊びをする
 簡単なルールのゲームや遊びをして、人間関係の緊張を和らげる。
7 各グループを集めてゲームや遊び
 担任がリーダーシップをとって、人間関係づくりとルールを守る体験をする。
8 グループで共同活動をする
 各グループで調べ学習や詩集をつくり、まとめて発表会をする。
9 学級全体での生活を再開する
(
河村茂雄:1959年生まれ、早稲田大学教育・総合科学学術院教授。15年間公立学校教諭を経験した。学級崩壊,学級経営など教育実践に生かせる研究成果を多数提供している)

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