掃除をサボらせないための私の工夫とは
教師から見ると、生徒というのは掃除が本当に嫌いなようである。何とか理由をつけ、掃除を免れようとする。
教室や廊下に限らず、学校というところは、いったん散らかり始めると、ゴミが増えて行く。だから、特に教室や廊下は、常にきれいにしておかなくてはならない。
そのためには、有効な方法で生徒を掃除に駆り立て、掃除を徹底する必要がある。
まずは、掃除をサボる生徒が一人も出ないような状態を維持していくことが重要である。掃除の責任は、多くの場合、担任が負わされることになる。
私の経験をふまえ、担任がなしうる、掃除をサボらせない工夫は、
(1)掃除の班をつくる
基本中の基本である。人数は5~6人が適当だろう。私の場合は、教室の座席の列で班をつくることにしている。席替えのたびに班の編成が変わることになる。
座席の列で班をつくるのは、帰りの会で指示が出しやすく、メンバーの把握も容易だからである。
(2)掃除当番表をつくる
これも基本である。
各班のメンバーを書き出した模造紙、ローテーションを表示する回転式の掲示板との組み合わせが一般的である。
(3)チェックカード
これも、かなり普及しているはずである。厚紙に班名とメンバーを記入し、日付・掃除区域・参加不参加のチェック・監督者サインを記入する欄を設ける。
こんなものをつくるだけで、サボリがある程度防げるから妙なものである。
(4)担任も一緒に掃除する
これも、ごく当たり前の光景になってきた。そうしないと、生徒が動かないし、いつまでたっても掃除が終わらないからである。
(5)掃除をサボったら罰を与える
私は、掃除をサボった生徒が出た場合、翌日の早い段階で、その生徒を呼び、つぎのような用紙を渡す。(チェック欄以外の空欄は担任が手書きで記入)
「私( )は、( )月( )日の( )掃除を理由なくサボリましたので、次にある制裁のうち一つを受けます。( )年( )月( )日」
「□ ( )月( )日に一人で( )を掃除します。ゴミも捨てに行きます」
「□ ( )月( )日は、早退したものとして扱われることを承諾します」
「□ 次回の席替えの際、座席位置希望の権利を放棄します」
つまり、罰を選ばせるわけである。
(永野恒雄:1949年生まれ、元東京都立高校教師)
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