授業の指導方法を上達させるために、私が学び、試みた方法とは
私は新任のとき校長から「この分野ならあの先生にと言われるようになりなさい」と言われた。それで得意な分野の社会科に決めた。
社会科の指導方法を学ぶための学習環境をつぎのように設定した。
社会科の教育研究会(県・市・組合)に参加する。研究会で授業参観、報告書の提出、研究授業を行った。
後に研究会の事務局を引き受けたので、ネットワークが広がり、会員や役員と話す機会が増え多様な情報を得ることができ、教材開発にもつながった。
社会科の専門書と雑誌を毎月2冊購入する。また民間教育団体の授業報告も入手する。
授業の上達のために優れた授業を見ることは欠かせない。社会科は授業を参観する機会が少ないのでいろんな研究会の案内を必死に探して参観した。
授業参観するとき、特につぎのような視点にこだわった。
(1)指導案の形式
(2)教材とその資料
(3)興味をもたせるための導入の準備
(4)子どもたちが変化した発問や指示
(5)思考を深める授業の組み立て
(6)子どもたちは何をノートするか
(7)社会科用語をどれくらい子どもたちは使っているか
(8)授業づくりに役立った本
このように、多くの視点をもって参観するとメモも多くなり、自分の授業に生かせる部分も多くなってくる。
私は教室の前方の教卓のそばから参観した。教卓には教師の資料が置かれているのでどのような準備がされているのか参考にできるし、子どもの表情やノートも見える。
それと参観するとき、今日は10個を学びとるといった目標を持つとメモの量や質が違ってくる。
授業参観後の研究会での発言は教師の力量が現れるので勇気がいるが、力量を上げるためにも発言するようにした。
授業力を高めるためには、授業の記録をとるのがよい。
教師の発問と子どもたちの発言を記録すると、反応がよかった発問は何か、なぜよかったのかと授業の振り返りができるからだ。
また、発問の原則、資料の読み取らせ方、話し合いのさせ方といった指導の改善が図られる。
授業直後に板書をデジカメで撮影すれば授業記録も時間がかからない。授業の流れや資料の掲示がわかる。
同時に子ども数名分のノートも撮影し、子どもの感想を確認する。
教材研究はつぎのようにする。
(1)基本的な教材研究は単元が始まる前に終えておく。
(2)教科書と学習指導要領と照らし合わせて、指導のポイントをつかむ。
(3)教科書は何度も読む。
(4)教科書の掲載資料の意図を考える。
(5)各社の教科書を比較するとヒントになる。
(6)関連情報をネット調べて必要な本を購入するか図書館で借りる。
(7)教育雑誌で先行実践調べる。
(8)単元構成や主発問を考える。
(9)社会科の教材のヒントは、日常生活でおもしろいと思ったものを「種」として記録しておくとよい。
(佐藤正寿:1962年秋田県生まれ。岩手県公立小学校副校長。「地域と日本のよさを伝える授業」をメインテーマに教材開発に力を入れている)
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