担任とつながりにくいグループや子どもがいるとき、どのように人間関係を築いていけばよいのでしょうか
担任に何かと反抗的な態度や後ろ向きな姿勢を見せる子は「困った子やなぁ」と、思っていませんか。
教師から見て「困った子」は、実はさまざまな「困っている」ことを抱かえている子どもです。
家庭内で問題を抱かえているかもしれません。友だちや学習のことで悩みを持っているのかもしれません。
子どもは誰しも「認めてほしい」「わかってほしい」という気持ちを持っています。
一見、その逆のような問題行動をとるのは「わかってほしい」という合図かもしれないし「この先生は味方か敵か」ということを見ているのだともいえます。
したがって「つながりにくい」子どもとの関係づくりには、まず「先生はあなたの味方だよ」というメッセージを発信することが求められます。
そのためには「つながりにくい」子どもと「素でいられる関係」を求めながら、逆の言動をとる背景をしっかり見極めるということが大切です。決して表に表れた言動だけで「○○な子ども」だと判断しないことです。
こうした行動をとる子どもの多くは自分に自信がなかったり、自分を好きになれないのです。でも「注目されたい」という気持ちが、問題行動をとらせているのだとも言えます。
人間関係づくりには「いいところ」を見つけることが欠かせません。とりわけ「つながりにくい」子どもたちに対しては、その子の「いいところ」を見つけることが重要になります。
それまでの「やっかいな子やなぁ」という見方を捨て「いいところを見つけよう」という気持ちで見つめ直せば、必ず「いいところ」は見いだせます。
見つかったら、その子との人間関係づくりは半分以上、うまくいっているといっても過言ではありません。
「後ろ向きな発言」「反動的な言動」の多い子には、何でもない時に雑談をたくさんすることが大切です。
話す言葉がみつからない時でも、目で「きみのことを気にかけているよ」というシグナルは送ることはできます。目を合わせ微笑むことです。目線をはずしても、気にせずそれを続けることが大切です。
そして、言葉かけやアイコンタクトができるようになれば、なにげなく「いいところ」をほめるのです。
「すごいなァ」「頑張ってるやん」「期待してるよ」など、認めていることが伝われば、しだいに子どもたちも変わり、人間関係も変わっていくはずです。
学級の中には、女子のグループなど、いくつかのグループがあると思います。グループの存在が学級づくりに困難をもたらすこともあります。
グループに属して、学級での「居場所」を求めているのです。その多くが腰かけ的なグループです。
かりそめなグループだからこそ「一体感」を示すために、グループ内の誰かが、教師とうまくいかなくなるとグループ全体で教師に反抗して見せるのです。
他のグループの悪口を言い合うのも「一体感」を維持しようとするからです。
グループの存在は学級づくりをさまたげるとネガティブに考えてしまうことがあります。グループを解散させてやろうとすると、余計に団結させてしまうことになりかねません。
むしろ「グループはできて当然」だと考えることが大切です。
担任とうまくつながれていないグループがあったとしても、グループを解散させようとしたり、グループを分断しようとしたりすることはつつしむべきです。
むしろ、グループの存在はそのままにして、そのメンバーの一人ひとりと、しっかりつながることが、学級づくりにつなげる道だと言えます。
「あのグループ」というように扱うのではなく、その一人ひとりの声に耳を傾け、悩みを聞き、相談にのるということこそが肝心です。
(磯野雅治:1947年京都市生まれ、大阪府公立中学校教師。2008年定年退職。学級づくり交流センターるるる塾を主宰)
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