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教室内で器物の破損を見つけたとき、どうすればよいのでしょうか

 昼まで何でもなかった教室の照明のスイッチが、放課後、ひどくへこんでいるのを見つけた場合、どうすればよいのでしょうか。
 器物の破損は子どもがフラストレーションを発散するために行う場合が多い。
 何らかの葛藤を抱かえた子どもがいると考え、
(1)
子どもの理解を深めるきっかけと、とらえる。
(2)
自分と他人との関わりについて考えさせるチャンスである。
(3)
自分の行動に責任を持つことの大切さ。
を学ばせたい。
 次の日、朝の会で照明のスイッチを壊してしまった人は、名乗り出てほしいと呼びかけた。
 壊した本人は名乗りでなかったが、いろんな情報が集まり、スイッチを壊した子どもがわかった。
 休み時間に、その子に声をかけたところ、最初は自分ではないと否定したが、多数の子どもが見ていることを告げると、しぶしぶ認めた。
 二人で話をする場を設けて「どうして、壊してしまったんだい」と理由をたずねた。すると、友だちにバカにされてカッとなってやってしまったようだ。
「壊して、すっきりしたかい?」と、たずねると「別に」と答えた。
「壊れた箇所を修理してくださるのは、いつもきみたちを陰から支えてくださっている用務員さんだね。がっかりするだろうな」
と、話したところ、うなだれていた。
「用務員さんに謝りたい」と申し出たので「教室をあずかる先生からも、おわびをしたいな」と話し、一緒に謝罪に行く約束をした。
 器物破損の指導で、よくない方法は、誰がやったか執拗に調べ「物にあたるなんて最低だ。考えればどうなるかわかるはずだ」などと、一方的に叱ることです。
 壊れたスイッチを見て、多少、後ろめたさを感じている子どもにとって、追い打ちをかけられている気分になり、反省を引きだせない。名乗り出にくい雰囲気にもなる。
 腹いせに、器物破損をする、後先を考えない行動を改善することが重要なのであって、やった子どもを特定することが指導の最終の目的ではない。
(
荻原 啓:札幌市立中学校校長)

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