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保護者を教師の味方につけるための原則とは何でしょうか

 保護者を味方にしたいなら「子どもを変えること」が一番である。わが子が変わることこそが一番の近道だ。だが、子どもを変えることは、簡単なことではないが、努力すれば道は開けると思う。
 しかし、教師の保護者へのアプローチも大事だ。その原則は
(1)
子どもをほめる
 どの教育書を読んでも、教育の極意は「ほめる」ことである。
 授業のうまい教師は、例外なく、ほめるのがじょうずだ。
 子どもはほめられることによって、自信をつけ、能力を引き出され、成長していく。
 自分の子どもがほめられたら、保護者はうれしい。たくさんほめられたら、もっとうれしい。保護者は「うちの子は、先生によく観てもらっている」と思う。
(2)
授業の腕をあげる
 保護者が学校に期待していることの一番は、間違いなく「うちの子を、勉強できるようにしてくれる」ことだ。
 学校生活のほとんどが授業だ。子どもたち全員が授業をわかり、できるようになったら、どんなに子どもたちは喜ぶだろう。保護者も幸せだ。
 保護者が教師を教えることのプロとして認めたとき、保護者は確実に教師の味方だ。
 今まで、国語や算数などの教科で低い点数しか取れなかった子に、高得点を取らせたら、保護者は心から教師に感謝するだろう。
(3)
保護者に共感する
 どんなに授業がうまい教師でも、やはり、保護者に共感する態度が必要だ。若い教師にとって難しいことだろうと思うが。
 教師も保護者も願いはひとつだ。「子どもの健やかな成長を願う」ことに変わりはない。
 保護者の話に謙虚に耳を傾け、どんなことでもすべてを聞き入れるとよい。
「そうですね」
「その通りですね」
「そう思います」
と。すると保護者は先生は味方なんだと、考えるようになるのである。
(4)
保護者にこまめに連絡をとる
 
「筆まめ」は、保護者の共感を呼ぶ。今日、子どものよかったことを保護者に知らせる。できるようになったことを知らせる。
 そのことで、親子の会話ができる。わが子をほめることができるのである。
 書く時間がなかったときは電話をする。よかったことの電話は短時間で大きな効果がある。
 けがをしたとき、速やかに連絡するのはあたりまえであるが、その後の経過を伺うのに電話を活用するとよい。
(4)
魅力のある保護者会を行う
 子どもとのかかわり合いは、授業参観で理解してもらっている。
 保護者会は、大人と大人の会話。人間性が充分に発揮される場となる。
 周到な準備をして、確実に味方につけたい。「この先生なら協力しよう」と思わせるのだ。
 そのためには、工夫のある保護者会が必要だ。たとえば、学校での子どもたちの様子がよくわかる、ゲームがある、模擬授業がある、来て得をしたと思わせるためになる話がある、など。
(
鈴木恭子:神奈川県公立小学校教師)

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