生徒に反発されて授業が荒れないようにするには、どうすればよいか
授業の荒れの原因は何か。多くのことが考えられるが、最大の要因は「へたな授業」にある。授業がへただから、生徒は騒がしくなる、立ち歩く、寝る。
授業のへたな教師は、叱り方もへただから、反発される。その結果、授業が荒れる。
授業に信頼と尊厳を取り戻すためには、授業の腕をあげるしかない。
(1)生徒に反発されないためには
生徒が反発すると、教科書を読まない。ノートに書かない。私語をする。教師のあげ足をとる。
生徒に反発されないためには、授業の腕を上げるしかない。
生徒全員ができるように授業を組み立て、生徒全員に成功体験を味わわせると、生徒は反発しないはずである。
生徒の反発は「授業がわからない」「授業が楽しくない」というサインである。それを真摯に受けとめ、修業をし、授業の腕を少しずつでも上げていくほか道はない。
授業で生徒からの信頼と尊厳を得ると、反発されなくなる。
そのためには、授業の実践情報をインターネット等で入手して追試をする。サークルやセミナーに参加する。授業を見てもらって授業力のある人に批評をしてもらう。続ければ、確実に授業の腕が上がる。
(2)生徒の反発を見逃さず、早めに闘う
新年度初めの、黄金の3日間で、教師が学級の統率者であることを示す。
たとえば「うっとい」と言った生徒がいたとする。それを聞き逃してはならない。聞き逃すと教室で言ってもよい言葉になる。
「○○くん、立ちなさい」「もう一度、言ってごらんなさい」
「そんな言葉を授業中に使うのは間違っています。クラスの雰囲気を悪くします」
「クラスのみなさんに謝りなさい」
大きな声で叱ると、ヒステリックになっていると生徒が感じて、教師に冷たい視線を送る。声のトーンを落として、冷静に闘うのである。
その生徒を叱るというより、その生徒の行動を叱るのである。そうすると、生徒も素直に悪いと思えるのである。
(3)学習をせざるを得ない状況に追い込む
教科書を一斉に音読させるときがある。声を出して読まない生徒がいる場合、全員が指示に従わざるを得ない状況に追い込む。
列ごとに読ませると、声が出ているかはすぐわかる。「読んでない人がいます。もう一度」と指示するとよい。
教師の指示が短く、発音が明確であり、リズムとテンポがある授業をすれば、生徒はイライラしなくなる。授業が安定すれば、生徒の気持ちも安定する。
この教師の指示に従えば、勉強ができるようになれるし、ほめられる。そういう教師には生徒は指示に素直に従う、笑顔が増える、行動がすばやくなる。
生徒は、力がついたという実感によって、教師への信頼と尊厳が得られるのである。
(4)笑顔を絶やさず生徒を包み込み、やる気にさせ、叱るときはきっぱりと
荒れた学級に向かう足取りは、実に重苦しい。生徒の前で不安げで暗い表情をする教師がいる。
そんな表情をしていては、生徒も「この先生、本当に大丈夫かなあ」「何か頼りにならないなぁ」と思わずにはいられないだろう。
どんな状況であっても「常に笑顔でいる」ことが一番である。
表情は笑顔でも、その場その場で、いろいろな表情を使いわける。私は生徒に「あなたの言っていることはおかしいよ」と思ったときには、よく、目をパチパチさせる。すると、生徒も私がパチパチしている間に、自分の言ったことを考え直す。
生徒一人ひとりと目を合わせるアイコンタクトも大事だ。目を合わせ、先生に微笑まれたら、荒れようがない。生徒だって、やりがいが生まれる。
子どもの目をよく見つめると、聞いているか、分かっているか、明確に分かる。ほめたい子にはうなずいたり、よくない行動をしている子をにらんだりする。
だが、生徒がだれかを言葉で傷つけたりした時は、すかさず「短く、きっぱりと叱る」のである。生徒は悪いことは頭の中では、わかっているものである。
(5)荒れているクラスほど、すぐに授業を始める
荒れたクラスでの授業は正直きつい。授業開始のチャイムがなっても、着席しない生徒、おしゃべりに夢中になっている生徒、教科書を出そうとしない生徒などがいる。
そのような状況であっても、私はいちいち注意をしたり、説教したりはしない。
授業の始めから注意ばかり与えていては、教室の空気が悪くなってしまう。だから、私はどんな状況でも、授業を始めてしまう。
クラスの中には、まじめに勉強したいと思っている生徒は必ずいる。荒れていれば、淡々と授業を進めていくのがいい。
「授業をするために、先生はこのクラスに来ているのだ」という姿勢を生徒に示していくのである。
(月安裕美:大阪府公立中学校教師、西邑裕子:新潟県公立中学校教師、我妻佳代:宮城県公立中学校教師我妻佳代:宮城県公立中学校教師)
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