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子どもが「反抗期だな」と感じたら、親はどうすればいいのでしょうか

 お子さんの反抗期、苦労していますか。わが子に「クソババァ」と言われて真剣に落ち込んでいませんか。
 子どもはこの時期、恐れと不安の中にいますから、ちょっとしたことでピリピリします。
「ウザイ」とか「うるせえ」とか「死ね」とか、この時期の子どもたちが言う言葉は普通です。別におかしなことでも、怖いことでも、不安に思う必要もありません。
 反抗期は、さらりと受け流すのがいちばんです。
 ひどい言い方をされたら、ユーモアと笑いで切り返しましょう。「じゃまや」と言われたら「あーら、失礼しました」と、どけばいいだけのことです。
 
「クソババァ」と言われたら「反抗期なんてこんなもの」と心で叫んで「なんですか、クソガキさん」とサラリと流せばいいのです。それができない場合、泥沼化する確率が高くなります。
 反抗期の背景を理解するだけで、イライラも腹立たしさも、少しは収まるというものです。
 思春期における反抗期は、子どもの心と身体が急激に変化することによって起こります。変化は危険です。
 彼らには「自立」のときが迫っています。けれど、親との決別は容易なことではありません。子どもは、これまでは、親を受け入れていればよかった。
 身体と心は急激に成長し「早く自立しろ」とあせらせます。短期間に親を断ち切るためには「いい子だった自分」を親にあきらめさせることが必要になります。それが、ひどい言葉や反抗的な態度になって現われます。
 親が「よし来た反抗期。そういう時期なのね」と安定感をもって受け止めることができれば、子どもの反抗はさほどエスカレートしません。
 子どもの反抗を上手にクリアできる親は「大人心」を持っている人です。
 大人の心を持つ人とは
(1)
物事を多方面から考えることのできる人
(2)
思いどおりにならない現実を受けとめ「他人(わが子も含む)は、自分の力で変えられない」と実感できた人
(3)
「事情があって、こういう行動に出ているのだ」と、考えられるようになった人
 思うようにならないわが子を受けとめきれず、自己中心的で、怒鳴り続けている親は「子ども心」のままでしょう。
 
わが子が反抗期を迎えたとき、大人心を持っている親は、子どもの反抗を受けとめられるのです。
 子どもが「反抗期だな」と感じたら、親はどうすればいいのでしょうか。
(1)
過剰に反応しない
 子どもの反抗的な態度や、きつい口調などに対して、過剰に反応しないことです。
 怒ってむりやり謝らせたり、腫れ物に触るようにビクビクしたりはしないこと。
(2)
子どもを「殿様」扱いにしない
 「お願いだから勉強して」「テストで何番になったら、ゲームを買ってあげる」というように、親が頼み込んで、子どもに何かしてもらうという姿勢は見せないほうがいい。
 家庭で「殿様」になってしまいます。
(3)
大人として成長させる
 反抗期が始まったら「自立した大人になってもらおう」という姿勢でかかわってほしいと思います。たとえば、手伝ってもらったら、丁寧な言葉で感謝するようにします。
 親子だから「かたづけなさい」なんて、命令調が当たり前だと思わないこと。「これやってください」と頼みましょう。
(4)
まず親が変わる
 子どもを変えようと思ったら、まずは親自身の言葉や対応を変えることから始めてください。
 反抗期のわが子を変えたいと思うなら、わが子を「よその国から、お預かりした留学生」として扱ってみるといい。「バハア」と言われても、異文化ですから仕方がない。
 あきらめて、通ずる言葉を使ってコミュニケーションをとるのです。ほとんどの問題は解決します。
 子どもに「こういう態度をとってほしい」と思うなら、親がそのような態度をとってください。親が変わるまで、子どもは変わりませんよ。
(5)
子どもが危ないことに巻き込まれそうなとき
 子どもが危ない方向に進もうとしている場合は、ここは親が覚悟してブレーキをかけたり、条件を付けたり、交渉したり、ということは必要な時期だと思います。
 思春期に入ったら、そういうこともあるかもしれないという覚悟はあったほうはいいと思います。
 そういう局面では、親としての絶対軸を示していいと思います。
 取り返しがつかないことについては、起こりうる危険なことは何かを考えて、そっち方向に行きそうだったら、ストップをかける。あるいは膝を突き合わせて親子で話し合うのも大事なことだと思います。
(
菅野 純:早稲田大学教授。専門は発達心理学)
(
菅原ますみ:1958年東京生まれ、お茶ノ水女子大学教授。専門は発達心理学)
(菅原裕子:ハートフルコミュニケーション代表)

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