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授業が荒れ、教師の指示を黙って無視する生徒がいるとき、どう授業すればよいか

 授業妨害はしないが、教師の指示を黙って無視する生徒がいる。
 新年度、最初の授業、教室に入ると机の並びがガタガタで横がそろっていない。靴を机の横に置いている生徒が3分の1程度いる。きちんとやることを面倒くさがる、けだるい雰囲気が感じられた。
 2人組みの音読するため、机の横の生徒とペアを組むように指示したのに、勝手に前後で組んでいるペアがあった。
 授業妨害はしないが「面倒なことや嫌なことを指示されたら、無視する」というものだった。授業は荒れ、教師のささいな指示が全員には通らなかった。
 授業が荒れているので、誰もができる問題と、授業の原理・原則に戻り授業を展開するようにした。
 その生徒たちが乗ってきた授業がある。
1 誰もができる問題
 
「ことわざを覚えよう」という、受験対策の次のような穴埋めプリントの答えを黒板に書かせる授業だった。
「次の(   )にあてはまる言葉を書きなさい」
(1)
犬も歩けば / (   )にあたる。
(2)
おぼれる者は / (   )をもつかむ。
(3)
臭いものに / (   )をする。
(4)
猿も / (   )から落ちる。
(5)
(20) 以下、省略
 黒板に1~20番まで番号を書いておいた。
 しばらくして「自分なりに終わった人は前に出て1つ書きます。どれでもいいです」と指示した。
2 空白禁止の原則と変化のある繰り返し
 早くできた生徒は、黒板に書きにいける。
 できなかったところは、黒板を見て写せる。
 書き終わった生徒は、ことわざを音読させる。
教師「ついて読みます」「犬も歩けば棒にあたる」
生徒「犬も歩けば棒にあたる」
教師「おぼれる者は、わらをもつかむ」
生徒「おぼれる者は、わらをもつかむ」
教師「今度は、私が前半、みんなが後半」「犬も歩けば」
生徒「棒にあたる」
教師「逆。みんなが前半」
生徒「犬も歩けば」
教師「棒にあたる」
教師「全員で」
教師・生徒「犬も歩けば棒にあたる」
こうやって、プリントを完成させる生徒を待ちながら何回も音読する。
3 激励の原則
 書きに出る生徒が少ない場合があります。
 そんなときは、黒板に書きに行くのを躊躇している生徒の肩の後ろからふれて「○○くん、△△番どうぞ」と言って、軽く背中を押してあげる。

 
「えー、先生これであってる?」などと、いいながらも、冷めたように見える生徒、おとなしい女子も前に出て書く。
 黒板が全部埋まったら、書いた生徒に読ませる。そして○をつける。
4 ペア活動で巻き込む
 ほぼ全員が書き終わったら。
教師「横の生徒と問題を出し合いなさい」「Aくんが『犬もあるけば』と言ったら、横のBさんが『棒にあたる』と後半を言うのです」
 ペア活動なら、横の生徒にうながされ、やらざるをえない。問題を出し合うので、覚えているかどうかの確認にもなる。
5 緊張場面を作る
 最後に
教師「私が前半をばらばらの順番に言うので、みんなは後半を言います」「おぼれる者は」
生徒「わらおもつかむ」
教師「猿も」
生徒「教師から落ちる」
も効果がある。
6 授業「指示、活動、評価、確認」のサイクルで授業を組み立てる
 教師の話を聞いてノートを取る授業が一般的である。指示を無視する生徒もいる。
 しかし、授業の原則を意識し、このサイクルでパーツを組み立てると、生徒は動くようになった。
 生徒の感想も「国語の授業は生徒参加型でいい」「授業がてきぱきしていて、わかりやすかった」とあった。
(
伊藤和子:1965年生まれ、山口県公立中学校教師)

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