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学級開きが成功するポイントとは何か

 人は見た目が9割です。つまり第一印象は見た目で決まるということです。学級開きの日は子どもたちが「新しい学級でがんばろう」と思えるように、教師は笑顔を意識したいものです。
 学級開きで、子どもたちが新鮮な気持ちで、仲間や先生とともに学級をつくっていくことに意欲を生み出し、高めていくことが重要です。
 学級開きの日、子どもたちは担任への関心は高い。どのようなことを言うか注目しています。
 学級開きでは、担任が求める学級像を明確に伝えることが大切です。文章に書いて、担任の思いが子どもたちに伝わるかどうか、子どもの立場で冷静に読み返してみましょう。
 そのとき、はっきりしない不明瞭な話し方で話をしたら、見た目の好感度が高くても、評価は一気に低下するでしょう。担任のはきはきした語り口は、子どもたちの気持ちを高揚させます。
 子どもたちは、ちょっとした担任の配慮に気づくものです。新年度早々はいろいろやることがあって大変ですが、子どもの心をつかむために「あっ、こんなことも」と思わせる演出をしましょう。
 子どもたちが担任のやる気を感じる重要なポイントの一つが教室の環境です。チョークの跡一つないきれいな黒板、空っぽのごみ箱、ほこりのない机やロッカーの中など、新たな学級がスタートするにふさわしい、整えられた教室にしておきましょう。
 学級開きの日は、担任は精一杯に頑張ろうとします。そのために、他のクラスは終わっているのに、決められた時間内で終わらず、いつまで続くんだろうと子どもたちが思ってしまったら、教師のがんばりも逆効果です。
 子どもたちの立場で考えることは、初日が勝負です。時間はしっかり守りましょう。
 子どもたちに、しっかり守ってほしいこと、担任として譲ることができないことはたくさんあるでしょう。
 しかし、あれもこれも伝えたのでは、何も伝わりません。子どもたちの立場で考えましょう。
 例えば「仲間はずれをつくらない」ということ一つに絞るとします。
 学級開き初日から数日間は、係活動や当番活動を決めたり、学級目標を話し合ったりするなど、学級としてのまとまりが必要な場面が続きます。
 それぞれの活動担当を決めるのに、学級全員のことを考え、行動できる子どもであってほしいという願いを込めた「仲間はずれをつくらない」というルールです。
 誰もができることを提案してみるのもよいでしょう。例えば「わが学級は、机の整頓をして1日が終了する」というみんなの共通行動を決めます。
 こうした当たり前のことがしっかりできる学級は、他の場面でもしっかりできるようになります。
 また、担任のこだわり(見た目で気持ちのよい教室)を伝えることにもなります。
「担任から示されたことはしっかりやらなければいけない」
「担任は妥協しない」
ということを、こうした具体的な指示で早々に伝えることも、よい学級づくりのコツです。
(
玉置 崇:1956年生まれ、公立小中学校教師、教頭、校長、愛知県指導主事、教育事務所長、愛知県市立中学校長を経て岐阜聖徳学園大学教授)

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