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学級編成をやり直すべきだと保護者からクレームがあったとき、どうすればよいか

 新年度初日の夕方、ある保護者から「学級編成に偏りがある。やり直すべきだ」という電話がありました。
 新年度はすでにスタートしています。今さら変更することはできません。どうすればよいのでしょうか。
 もちろん、学級編成をやり直す必要はまったくありません。また、電話をしてきた保護者に、あなたが一人で対応することもありません。
 学級編成は校長の責任です。まずは、管理職にこのような電話があったことをできるだけ早く伝えましょう。
 まずは、その保護者の子どもに「クラス分けにしいて、何か思うことがあったの?」など、受容的な姿勢で聞いてみることが大切です。
 その中で、担任として伝えておかなければならないことなどが、わかってくるでしょう。
 このようなケースでは、子ども自身が偏った見方をしていることが多々あります。
 ですから、焦らずじっくり対話することで問題が解決する場合がほとんどです。
 子どもも保護者も、学級編成をやり直すということがありえないことは、ある程度認識しています。
 もし、匿名でのクレームであれば、管理職への報告のみきちちんと行い、それ以上考える必要はありません。
 この例に限らず、新年度早々は、予期せぬクレームやトラブルに心を傷めることがいろいろあるものです。
 子どもにとっても、保護者にとっても、環境が大きく変化するわけですから、クレームやトラブルはあって当然とも言えます。
 ですから、教師が一人で抱かえ込んだり、落ち込んだりせず「勝負は1年後」と思える、心のゆとりを持っておきましょう。
 徐々に尻上がりに良くなっていくほうが、気持ちがよいものです。
 新年度当初「担任を降りた方がいいかも」という気持ちになった学級が、1年後「できることなら来年も受け持ちたい」という学級に変化したことがあります。
 日々、誠実に子どもたちに向き合っていれば、子どもたちは必ず担任を応援してくれるようになります。
(
玉置 崇:1956年生まれ、公立小中学校教師、教頭、校長、愛知県指導主事、教育事務所長、愛知県市立中学校長を経て岐阜聖徳学園大学教授)

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