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若い教師は保護者があまり信用してくれない、どうすれば保護者が満足してくれるのか

 保護者が若い教師に期待していることは
1 先生の子どもへの温かい気配り
(1)
公平に指名してくれる
(2)
対応に温かさが感じられる
(3)
子どものレベルに合わせ、楽しい雰囲気がある
(4)
作品をよく見て、温かいコメントがある
(5)
板書が丁寧である
(6)
教室がきれいで、落ち着きがある
(7)
子どもの机の中や学用品を見てくれている
2 若いっていいね
(1)
明るい表情で、熱心に語りかけてくる
(2)
自分の考えを、自分の実践をもとに分かりやすく話してくれる
(3)
一人ひとりの保護者と気さくに接する
(4)
批判的な保護者に温かく接する
3 遊び、スポーツ、そして掃除、いつも一緒にしてくれる
以上のような視点でもって、保護者は若い教師の活力を期待して見ているのである。
 初任者であっても、初めからベテラン教師と同じことをしなければならないが、だれでも最初からうまくできる人はいない。
 子どもの指導だけでなく、社会人としての生き方も必要なので、悩むのは当然のことである。保護者に信用されていないのではないかと若い教師は思うでしょう。
 教師が若いか、ベテランに関わりなく、信頼される基本となるものは、専門職としての見識と実践力である。
 指導方針や学級をどう作るか、具体的な抱負を明らかにして、学級懇談会や学級通信などで保護者へ周知するとよい。
 しかし、保護者は若い教師の新鮮な活力に期待しているはずである。 
 最も大切なのは、一人ひとりの子どもをよく知っていることである。
 若い教師が、子どもといつも一緒に遊んだりすると、子どもから親近感とともに、信頼される度合いが増していく。それが子どもから家庭に伝わり楽しい話題になる。
 そのうえ、子どもを十分観察できることから、一人ひとりの長所が把握できる。
 このように、教科指導と生活指導の両面の基礎データを十分蓄えておくと、保護者との直接の話し合いでも、具体的に子どもの実情を伝えることができて、保護者は担任の指導ぶりがよく分かって満足する。
 要するに、若い教師の謙虚さだけでは、かえって心配される。また、子どもとの具体的な対応が見えてこない抽象的な教育論では、あまり信用されない。
 保護者会が近づくと「気が重い」という若い教師が多い。「大変だ」「いやだ」と受け止めないで、専門的な見識を披露する絶好の機会とプラス思考で迎えたい。
 準備を整えて、安心して次のように保護者と接したい。
(1)
構えすぎない。構えてしまって、柔軟性に欠けた対応になると、保護者はその様子に不安感をもつ。
(2)
笑顔で公平に。ユーモアがでればさらによい。
(3)
清潔な髪形と服装。場違いと思われるようなスタイルを避けよう。
(4)
明るく丁寧な話し方で接する。
(5)
包容力のある対応をしよう。
(
関口 寛:1931年生まれ、元宮城県仙台市立小学校長)

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