保護者会で保護者の心をつかむにはどうすればよいか
保護者が来校するときの教師の服装はスーツなど清潔感のあるものであれば十分です。大切なのは、第一印象から徐々に評価を上げてもらえるような人間性や熱意です。
ちょっとした工夫で、教師を見る保護者の目が変わってきます。
たとえば、きれいに整った教室であれば、それだけで「しっかりしている先生」と保護者は安心してもらえます。
人は見たものを、三秒で良し悪しを判断すると言われます。私が掲示物で意識しているのは
(1)カラフルである(色紙やカラープリンターを活用)
(2)見やすい(文字の大きさ、字体を配慮する)
(3)まっすぐ貼る(貼るときは、整然とまっすぐに)
と、いう点です。
保護者会で保護者の心をつかむにはどうすればよいのでしょう
1 座席
保護者会の座席の配置は「コの字」型をおすすめします。お互い顔を見て交流しやすいからです。
2 お茶菓子や写真、BGM音楽を用意する
保護者会が始まるまでの時間は、気まずいという方もいるので、クラスの様子を写真に撮りパソコンのスライドショーを流したり、ヒーリングミュージックを流したりしてはいかがでしょうか。
これらがちょっとしたきっかけになって、保護者同士の会話が弾むかもしれません。
3 保護者の自己紹介
保護者の自己紹介の中に、わが子の様子や情報を盛り込んでもらうと、自然と話が盛り上がっていきます。
今まで、やったことのない教師は、ぜひ試してください。盛り上がりすぎて、自己紹介だけで終わりそうになったこともあるほどです。
保護者会で一番盛り上がるのは、保護者が保護者に対して話をしている場面だからです。
4 アンケート用紙を用意しておく
保護者会の全体の場では言いづらいこともあります。気になることを書いてもらい、事後に対応できるようにします。
配布資料の中に空白を設け、その場でいろいろな情報を書き込んで、提出してもらうとよい。
そうすると、保護者会に参加しているという意識を強く持つことができ、満足度が高くなるのです。
5 必ず「お土産」を準備する
保護者会に「参加してよかった」と、思えるものを準備します。たとえば、
(1)他の保護者と仲よくなれた
(2)ここでしか聞けない話を聞くことができた
(3)子どものためになる情報を得ることができた
(4)悩みを先生と個別に話すことができた
6 保護者会に臨む教師の心構え
保護者会で、ぜひ意識してほしいことは、
(1)教師と保護者で双方向のコミュニケーションをとる
教師が一方的に話す時間はなるべく減らすほうがよい。主役は保護者だからです。
保護者の様子を伺いながら、あまり発言できていない方に、質問を振るというのも教師の大切な役目です。
(2)保護者会は子どものよいところを伝える場
わが子をほめられてうれしくない親はいません。子どもたちの長所や頑張っているところは事前にチェックしておきましょう。
(3)「忙しかったけど、わざわざ学校に行ってよかった」と思ってもらう
そのためには、時間通りに終わるなど、ちょっとした気づかいを積み重ねることが重要なのです。
(栗田正行:1976年千葉県生まれ、教師、料理人、熟講師を経て私立高校数学教師。コミュニケーションを学び、わかりやすい授業、子どもや保護者への気遣い対応により、塾講師として9割以上の子どもから満足を得た)
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