教師が身につけておきたい、子どもたちの「話し合う力」の指導ポイントとは
子どもたちの話し合いに必要な指導のポイントとして、私は次の3点をあげたいと思います。
1 全員参加を保障する
話し合いが始まると、どうしても一部の子どもたちが活躍するという現象がおきてしまいます。
数名だけが活発に発言をして、残りの多くの子どもが聞き役になり、次第に手遊びを始める、という現象です。
このような状態が出てこないようにするために、次のような指導を行います。
(1)自分の考えや意見をノートに書かせておく
話し合う前に個人作業として書かせておきます。
(2)ノートにびっしりと書かせる
「箇条書きで、たくさんかきなさい」と指示を出します。
ノートは話し合いに参加するための作戦基地です。
準備をしっかりとさせておく指導が、話し合いを充実させるのです。
2「見える化」を心がける
話ことばは消えていきます。書き言葉との大きな違いです。
子どもたちのメモ力が十分でない時期は、教師が出された意見を板書するようにします。つまり「見える化」を心がけるのです。
このときのポイントは、発言された意見の流れがわかるように、横書きにすることです。どの意見に、どのような意見が継がれたのかがわかるようにするのです。
この「見える化」を行うことで、言いっ放しで終わる話し合いではなく、かみ合った話し合いが成立するようになります。
子どもたちには「〇〇さんは、・・・・・と言いましたね。でも、私は・・・・・・・・・・」という「相手の意見を引用する」という技術を教えます。
3 新たな発見や気づきを促す
話し合いをさせた後は、必ず振り返りを行います。
ポイントは
(1)うまくいったところと、その理由
(2)うまくいかなかったところと、その理由
を出させる、ということです。
「相手の意見を予想していたことがよかったです。なぜかというと・・・・・・」
「お互いの意見を否定しないで、いいところを認め合うようにしたらいいです。その理由は・・・・・・」
といった発言を引き出したいものです。
話し合いをそのままにしておくと、子どもたちは、発言した回数や勝ち負けだけに目が向いてしまいます。
それでは、話し合いの技術も伸びず、話し合うことの価値にも気づきません。
話し合うことは、その場にいる全員が参加し、みんなで創り上げていくものであり、繰り返し体験することで、その力が身についてくることを実感させたいものです。
(菊池省三:1959年生まれ、 福岡県北九州市公立小学校教師、2015年に退職。コミュニケーション教育を長年実践した。「プロフェッショナル-仕事の流儀(NHK)」などに出演、「
菊池道場」(主宰)を中心に全国で講演活動をしている。 北九州市すぐれた教育実践教員表彰、福岡県市民教育賞受賞)
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