クレーマーに対応するコツは何か
私ども苦情の対応をしてきた者から言うと、一部の保護者は、わがままと非常識をとても感じます。クレーマーに匹敵するものだと思います。
ただ、コミュニケーションが上手ではないため、どんな言い方をしたらいいか分からないため、自分の有利な話にもっていくことにも原因があります。
それから、何らかの不満をイチャモンによって表現していることが考えられます。
苦情を受ける側と言う側の双方がアマチュアだということです。ここに非常に大きな問題があるのではないかと思います。
苦情を受けている教師は、苦情脳というものが発達しておりません。
苦情脳とは、どんな苦情でも相手の立場で聞ける裏読みをする思考法で、一つの方向性を導き出す時にすごく大事なんです。
保護者が言おうとしていることをすべて聴くことが非常に大事なことです。
なぜなら、すべてを聞いてしまうと、相手は武器がなくなったのと同じです。だから言わせてしまうということなんです。
相手の話を途中で折るなんてことはとんでもないことで「まだ、ありませんか、他にもありませんか」と言って、聴きつづけます。
保護者の意見に時間をかけて、すべて聞いていくと、相手の本音が見えます。
その本音が見えたときに、素早く、そちらにチェンジして、本心を聴いていくことによって、収まると思います。
その姿勢や考え方を鍛えなきゃダメだということです。
(関根眞一:1950年埼玉県生まれ、苦情・クレーム対応アドバイザー。百貨店に34年間在職し、お客様相談室長を経て、メデュケーション(株)代表取締役。新新学校保護者関係研究会委員)
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