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いじめられた時、最後に頼れるのは自分自身である、どうすればいじめを克服することができるのでしょうか

 いじめはなくならない。いじめを克服できるのは、いじめを受けた本人である。
 子どもたちは、いじめを受けることを想定して、いかにしていじめを克服するかを具体的に考え、すぐに実行できるようにしなければならない。
 もちろん、周りの保護者や教師等が支援する体制は必要である。
 いじめはなくならないので、子どもたち一人ひとりがいじめ対処法を身につけておくべきである。
 いじめの進行段階に合わせた対処・防衛法は、
1 初期段階「いちいち相手にしない」
 からかいや冷やかし、仲間外れ、陰口といったものが多い。
 それらの言動に、嫌な顔をしたり、落ち込んだりするなどの反応をすれは、いじめっ子たちの思うつぼであり、面白がっていじめがエスカレートすることになる。
 ここは平静を装ってでも、全く動じないそぶりで受け流し、相手にしない。
「あいつらは自分とは全く別の低俗な人間だ。いじめをして喜ぶなんて本当にかわいそうな連中だ」と第三者のように客観的に考え、マイペースで学校生活を続けていく。
 するといじめっ子たちは、効果が見られないことで面白みがなくなり、しばらくするとあきらめる可能性は高くなる。
2 第二段階「相手に反撃する」
 しかし、いじめが終わらず、服従や金品要求を迫られることも考えられる。
 一度、いじめっ子に屈服してしまうと、ずるずると続いてしまうことになる。
 最初に、はっきりと拒否する勇気が必要だ。断って脅されたら、それはれっきとした「恐喝未遂」の犯罪である。暴力を振るわれたのなら、これも刑法に触れる犯罪である。
 対抗手段として
(1)
この時のやりとり(言動)を録音するか、すぐに詳しくノートに書き残しておき、いざという時に学校や警察へ届ける証拠資料とするのがよい。
(2)
さらに強い反撃方法として、信頼できる親友がいるならば、教室内など目撃者が多い場所を選んで、一緒にいじめる相手と対峙し「いじめをやめろ!」ときっぱり言い返すことも効果的である。
 いじめっ子に対して皆で圧力を与えるような冷やかな雰囲気が教室内に醸成され、いじめ防止につながる公算は高い。
3 第三段階「大人の助けを借りる」
 残念ながら勇気をふり絞って反撃しても、懲りない根っからのいじめっ子や問題児がいる。また、どうしても反撃ができない子どももいる。
 その時は、大人の助けを借りるしかない。
(1)
学校の教師
 大人に助けを求める場合、一番信頼でき、いじめを解決してくれそうな先生に相談すべきである。例えば、担任、部活動顧問、養護教諭、生徒指導担当教師などである。
(2)
保護者
 保護者はわが子を守ろうとするあまり、子どもが望まないような強硬手段に出ることも考えられ、加害者側との関係をこじらせ、親子とも修復が不可能になる事態も起こりうる。
 学校に適切な対処や指導ができず、解決のめどが立たず、いじめが再発する可能性が高い場合は、被害者本人がつぶれてしまう恐れがある。
 そういった状況の時は、保護者同意の上で、相手を訴えるか、警察に犯罪の被害届を出してほしい。
4 第4段階「警察等の外部機関に依頼する」
 生命が脅かされるような行為をともなういじめは重大犯罪であり、学校で扱いきれる案件ではない。
 身を守ることを最優先に考え、直ちに学校へ通告するだけでなく、警察等の外部機関に依頼し、加害者を逮捕してもらうべきである。
 いじめの被害者は、上記の克服法などを自分の置かれた状況にマッチするように柔軟にアレンジしてほしい。一番効果的な方法は一人ひとり異なっているからである。
 世の中は情報が洪水のように押し寄せ、何が正しいかわかりにくい不安定な社会だからこそ、最後に頼れるのは自分自身である。
 そのためにも、判断力がつき始める小学生くらいから、少しずつ心身を鍛え、教養を身につけるよう日々地道に努力し、自立して社会を生き抜くことができる人間になってもらいたい。
(
和田慎市:1954年静岡県生まれ、東北大学卒、元宮城県・静岡県公立高校教師、教頭。日本体育大学講師。講演会等で教師、保護者をサポートしている
)

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