一部のグループの非協力な雰囲気が学級全体に広がり、学級の士気に影響を与えている、どうすればよいのでしょうか
中学校の保健体育の教師です。女子の扱い方が難しくなってきたように思います。
あるクラスの女子たちは、私の指示に反応が鈍く、動作がゆっくりしていて、係の仕事もすぐに手を抜きます。
指示がないとすぐに座り込んでおしゃべりをします。注意すると、おしゃべりは続けながら指示したことはやります。無言の反抗をされているようです。
よく見ると、一部のグループに非協力的な態度があって、それが全体的なムードになっているようでした。
担任が個人面談でそれとなく不満の有無を聞いたところ、自覚がなく、楽しくやっているとのことでした。その子たちは体育の能力は高く、私としては授業をリードしてほしい子どもたちなのです。
どのように対処したらよいでしょうか。
一部のグループがもつ非協力的な雰囲気が学級全体のムードになってしまっている点が問題なのだろうと思います。
日本人の傾向として、自分の所属している集団の規範に合わせようとします。
グループ内で通用する規範を大切にしますから、外の規範と外れても、身内が理解してくれればそれでかまわないということになります。
グループの子どもたちが学級全体の雰囲気に影響を与えていることを自覚できない場合があり、学級がまとまらない状況を物語っているように思うのです。
具体的には、まず、このグループを問題の源と考えないようにします。
このグループを問題の原因であるかのように考えると、知らず知らずのうちに、かかわり方に「あなたたちが問題である」というメッセージが含まれます。
すると、それに対抗するために、このグループ内の結びつきがより強まってしまうでしょう。結局、このグループには変化は生じません。
学級全体の雰囲気に影響を与えるほどの影響力があるグループです。ほかの子どもたちにとって、魅力的な面があると考えられます。
グループを人格のある人間のようにあたたかい目で見ることが大切です。何が魅力的なのかを探ります。
グループとして得意なことは何か、意欲的に取り組むことは何か、という目でみるとよいと思います。
そして、グループ内で互いが協力し合っている点に注目します。
体育の仕事の分担や授業の展開には協力的ではないが、グループ内では助け合っていることに注目します。「仲がよいから協力できるんだよね」と伝えます。
私語などを注意するのは当然でしょうが「きみたち仲がよいから話したいんだよね。でも・・・・・・」と、枕をふってから注意します。
体育の能力が高いから、示範演技などで個別に認められる場を作ることもできるでしょう。
要は、彼女たちの帰属意識のある集団の範囲を広げるために、彼女たちのグループの文化の内側に入り込んでいく方法が効果的であるように思います。
(小林正幸:1957年群馬県生まれ、東京都港区教育センター教育相談員、東京都立教育研究所相談部研究主事等を経て東京学芸大学教授。不登校を始め学校不適応、ソーシャルスキル教育、教育相談、教育技術を研究)
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