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小学生は学習にとりかからせるのが難しいし学習が続かない、どうすればよいのでしょうか

 公立の小学校で1年生から6年生まで受け持ってきた経験から言うと、小学生は「学習にとりかからせる」ところが一番難しいんです。
 子どもたちにエンジンがかかって、気分が乗り出せば、あとは自分でどんどんやり始めます。そういう意味では導入は非常に大事です。
 私の授業では、6年生であっても「右手をあげてごらん」→「人差指を出して」→「1を押さえよう!」→「さぁ、そこをみんなで読もう!」みたいな感じで、ショートステップをくり返して目標に到達させることを心がけていました。
 子どもは一回にひとつのことしかできないし、これからやることが明確になると、ノッてくるんですね。
 さて、子どもが勉強を始めたとして、途中でイヤになるのは「わからないとき」「面倒くさいとき」です。
 パッと教科書やテキストを開いて、いろんな情報がページの中に入っていると、どう読み取っていいかわからないという子どもはどの学年にも多いんですね。
 書き取りや計算も、ただただ紙に鉛筆で延々と書いてやるのは、やっぱり苦痛なんですよ。しかも、やったわりにあまり覚えられないし…。
 すると「わかんねー」「めんどくせー」となって、学習が続かなくなってしまう。
 だから、ゲーム感覚でシンプルにくり返し漢字や計算の学習ができるのは大事だと思います。
 漢字や計算が得意な子どもでも、忘れている漢字やまちがえる問題もあるし、そこだけ再確認もできる。楽しみながら定着ができて、完全マスターを目指せる。
 私も授業では、油ねん土で漢字をつくったり、ノート1ページに大きく書かせたりとか、いろいろと工夫をして変化をつけて飽きさせないようにしていました。
 ゲーム感覚で取り組める、というのも同じような工夫だと思います。子どもたちはこういうのは飽きずにやると思います。
 タッチペンで漢字の勉強なんて…という意見もあるかも知れないけれど、大昔は毛筆で書くのが正しくて「鉛筆なんてけしからん! 文化の衰退だ!」と言われた時代もありました。
 でも、今は誰も日常的に毛筆で文字を書いてないですから。時代と共に変わるのが歴史の必然でしょう。
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親野智可等(あやのちから)1958年生まれ。本名 杉山 桂一。公立小学校で23年間教師を務め2006年に退職。現在は教育評論家として講演、執筆活動、長年の教師経験をもとにメールマガジン「親力で決まる子供の将来」を発行。具体的ですぐできるアイデアが多いと評判を呼び、新聞、雑誌、テレビ、ラジオなど各メディアで絶賛される。また、子育て中の親たちの圧倒的な支持を得てメルマガ大賞の教育・研究部門で5年連続第1位に輝いた。読者数も4万5千人を越え、教育系メルマガとして最大規模を誇る
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