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授業中に勝手にしゃべってはいけない理由とは何か、どうすれば私語を慎むようになるか

 場をわきまえた、ふるまいは社会生活の第一歩です。子どもたちが自然に習得できるものではありません。
「静かにしなさい」と何度繰り返しても、子どもにはその必要性や理由がわかりませんから、すぐに元に戻ってしまいます。
 では、なぜ授業中に勝手にしゃべってはいけないのでしょうか。
 それは教室が、学ぶという目的を持った人が集まる「公的な場所」だからです。
 私は子どもたちに「授業中の教室」が、自宅や休み時間とは異なる場であることを伝え「別な場所なのだから、別の人になりなさい」と指導してきました。
 子どもたちは「公的な場」という概念がありません。そこで、劇を演じるように、その場面を改めて考えさせ、そこでの登場人物のふるまいを意識させるのです。
 遊び半分でもかまいません。肝心なのは、子どもたちが、これまでの自分の生活空間以外の場所があることを発見し、その場所に応じたふるまいがあることを知り、これを実践することで、新しい自分の姿を育てていくことです。
 このように意識づけをしてやることで、やんちゃくんも私語を慎むようになります。
 おとなしい子どもも、大きな声で発言する、といった具合に、子どもたち自身は楽しみながら、自分から意識的に、自分自身の言動をコントロールしようと努力するようになります。
 公的な場所でのふるまいを身につけ、公私を分けられるようになるのです。
 最初は少し難しいかもしれません。しかし、これは子どもたちの社会性を広げていく「価値ある無理」なのですから、根気よく続けて身につけていくようにします。
(
野口芳宏:1936年生まれ、元千葉県公立小学校長・北海道教育大学教授。植草学園大学名誉教授、千葉県教育委員会委員長職務代理者、日本教育技術学会理事・名誉会長、授業道場野口塾等主宰
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