授業中に勝手にしゃべってはいけない理由とは何か、どうすれば私語を慎むようになるか
場をわきまえた、ふるまいは社会生活の第一歩です。子どもたちが自然に習得できるものではありません。
「静かにしなさい」と何度繰り返しても、子どもにはその必要性や理由がわかりませんから、すぐに元に戻ってしまいます。
では、なぜ授業中に勝手にしゃべってはいけないのでしょうか。
それは教室が、学ぶという目的を持った人が集まる「公的な場所」だからです。
私は子どもたちに「授業中の教室」が、自宅や休み時間とは異なる場であることを伝え「別な場所なのだから、別の人になりなさい」と指導してきました。
子どもたちは「公的な場」という概念がありません。そこで、劇を演じるように、その場面を改めて考えさせ、そこでの登場人物のふるまいを意識させるのです。
遊び半分でもかまいません。肝心なのは、子どもたちが、これまでの自分の生活空間以外の場所があることを発見し、その場所に応じたふるまいがあることを知り、これを実践することで、新しい自分の姿を育てていくことです。
このように意識づけをしてやることで、やんちゃくんも私語を慎むようになります。
おとなしい子どもも、大きな声で発言する、といった具合に、子どもたち自身は楽しみながら、自分から意識的に、自分自身の言動をコントロールしようと努力するようになります。
公的な場所でのふるまいを身につけ、公私を分けられるようになるのです。
最初は少し難しいかもしれません。しかし、これは子どもたちの社会性を広げていく「価値ある無理」なのですから、根気よく続けて身につけていくようにします。
(野口芳宏:1936年生まれ、元千葉県公立小学校長・北海道教育大学教授。植草学園大学名誉教授、千葉県教育委員会委員長職務代理者、日本教育技術学会理事・名誉会長、授業道場野口塾等主宰)
| 固定リンク
「授業中の生活指導」カテゴリの記事
- 授業中におしゃべりをやめない子どもがいるときどうすればよいか 富永裕一(2021.07.21)
- 授業中の子どもたちのおしゃべりのなくし方(2020.11.05)
- どの子も「話を聞き・考え・説明」できるようにするには、どうすればよいか(2020.09.23)
- 子どもたちの学習態度を育てるにはどうすればよいか、また机間指導中に行うべきことなんでしょうか(2020.08.30)
- 「授業を通して人間関係を強化し、集団をつくる力を養う」実践例(2020.07.03)
この記事へのコメントは終了しました。


コメント