集合写真や遠足や行事などの写真で不満を保護者から言われたとき、どう対処すればよいか
集合写真や遠足や行事などで撮影・販売する写真に「わが子があまり写っていない」「集合写真のとき、わが子の位置が真ん中でない」など、不満を言ってくる保護者がいて、困ります。
このような保護者にどう対応すればよいのでしょうか。
このような自己中心的な不満を言ってくる保護者には、誰が聞いてもおかしな話ですから、取り合わないのが基本です。
あからさまに「常識はずれ」であると指摘すると、相手を怒らせることになり、対応に苦慮することになります。
やんわりと受け流して、終わるようにもっていきましましょう。
例えば
「すべての子に配慮しているつもりです」
「活動的で、なかなか、とらえられなかったのでしょうか」
厳しい要望がくるからといって、このような不満をまともに受け止め、学校が悪かったと謝罪したり、「次からは、配慮します」などと要求を受け入れたりすることは、何があっても避けましょう。
このような自己中心的な保護者は、不満を言えば教師が対応してくれるものだと解釈すると、どんどん身勝手な要求をしてきます。
やむを得ず配慮が必要だと判断した場合であっても、苦情を言ってきたことが原因で学校が対処したのではないことを押し通さなくてはなりません。
集団で生活していると、個人の希望や意思が制限されるのは当然です。
何かしようと思えば、多数決をとらざるを得なくなり、意に沿わないことをやらざるを得ない場合も出てきます。
それが集団生活であり、社会の中で生きていく力を身につけることになります。
「思うようにならないのが普通」ということを、常日頃から子どもや保護者に伝えていきましょう。
無理な要求には、保護者を怒らせないように、受け流すことが大切です。
このような保護者がいるクラスでは、集合写真は、いつも同じ並び方ではなく、さまざまなパターンを考えておくことも必要です。
常に同じ基準で判断しなければ、後のトラブルの種になります。基準がぶれてはいけません。
(中嶋郁雄:1965年鳥取県生まれ、奈良県公立小学校教頭。子どもを伸ばすためには、叱り方が大切と「叱り方研究会」を立ち上げる。教育関係者主宰の講演会や専門誌での発表が主な活動だったが、最近では、一般向けのセミナーでの講演や、新聞や経済誌にも意見を求められるようになる)
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