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困っている生徒や指導に困っている教師に養護教諭や同僚教師が協力して指導に生かすようにするには、どうすればよいか

 私が養護教諭として保健室で毎日生徒たちと接するなかで、保健室に生徒がやってくるのは、体の具合が悪いだけで来るのではなく、その奥にある心の具合の悪さも訴えて来るのだということを実感しました。
 それは、生徒たちの自覚のあるなしにかかわらず、不満であったり、不安であったり、虚ろな心を抱かえていることでした。体の不調として訴えながら、心の問題と密接な関連がある場合も少なくないことも分かってきました。
 たくさんの生徒たちと出会いました。保健室での生徒たちは、楽しかったことよりは、苦しみや悲しみ、つらさや切なさを、時には涙を流しながら話してくれました。
 生徒たちの体と心の問題に対応しながら、私自身も悩んだり、喜んだり、教えられたりして、生徒たちと一緒に成長してきたような気がします。
 養護教諭が生徒たちに対応している姿を見れば、単なるおしゃべりとしか映らないかもしれません。
 しかし、体のことを通して、さりげなく、どうしても聞いて確認しておかなければならないことは、会話の中に取り入れます。
 できるだけ話しやすく、答えやすいように質問して、生徒の思いのたけを聞き取ることができるように配慮しながら対応しているつもりです。
 養護教諭には特権があります。それは、生徒たちとゆとりを持って十分に時間をかけて会話することができることです。養護教諭は、よく話を聞いてくれるといわれます。
 担任は、次の授業を気にしながら、生徒たちの話を聞いたり、短い休み時間に対応しなければなりません。何か問題が起きたときや、生徒の様子の変化に気づいたときでも、さりげなく話を聞こうにも時間が少なすぎます。
 生徒がいま何に困っているのか、どうしてほしいと考えているかを養護教諭が耳にすることがあります。
 そんなとき、生徒の秘密を守ることに気をつけながら、担任に伝えます。担任と問題を共有しながら指導にあたります。
 そのとき担任は、生徒に養護教諭から聞いたと言わないことを約束してもらいます。
 生徒が養護教諭に話してくれたことを、担任は必ず生徒の口から聴き取ってもらうようにしなければなりません。
 そうしなければ「養護教諭しか知らないはずなのに」ということで、私と生徒の信頼関係はなくなってしまうからです。
 養護教諭がそっと担任に伝えておくと、担任も、生徒が何に困り、悩んでいるのかをあらかじめ知っておくことになります。それほど難しくなく話がすすみます。
 気になる生徒の指導に苦慮している担任から、私に「あの生徒に聞いてみてください」とお願いされることもあります。
 養護教諭と担任との間にかぎらず、学校の中で、信頼関係ができている教師間でも可能です。生徒に対する指導に生かすことができます。
(
白鳥クニ子:1944年福岡県生まれ、元福岡県公立高校養護教諭)

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