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教師は人間関係のプロであれ               諸富祥彦

 教師という仕事は、絶えず人間関係の中で行う仕事である。
 教師の悩みは、子どもや保護者との対応にかかわる悩みと、教師同士の人間関係にかかわる悩みである。いずれも人間関係にかかわる悩みである。教師は人間関係のスキルを磨くほかはないのである。
 教師が身につけるべき人間関係の定石は、たとえば、次のようにである。
(1)自分がカーッとなったとき、すぐに言動に移さず、一呼吸置くべし。
(2)自分の考えが正しいか、間違っているか以上に、それを言うことが、相手にどんな影響を 与えるかを考えよ。
(3)同じ内容でも、どんな言葉、どんな言い方であれば相手が抵抗なく聴くことができるか、相手によく伝わるか、考えてから言葉にせよ。
(4)相手が興奮しているとき、さらに追いつめるひと言を放ってはならない。火に油を注ぐだけである。しばらく”間”を置き、クールダウンすること。
(5)相手を理解したら、理解していることを言葉や態度、表情で伝えよ。
(6)相手を落ちつかせたら、まず自分が落ちつくこと。ゆったりしたペースでやわらかい口調で語りかけれこと。
(7)相手に何か伝えたいことがあるときは、まず、相手の話を聞いたうえで、相手の自尊心を損なわない仕方で、わかりやすく伝えること。
 そして、こうした人間関係の定石を、ハウツーの形で具現化したものが、カウンセリング・テクニックなのである。
(諸富祥彦:1963年生まれ、明治大学教授,臨床心理学、カウンセリング心理学)

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