教師になって30年、教師人生の中で唯一誇れることは、教師を辞めたいと思ったことは一度なかったこと
私は教師になって30年になります。
そんな教師人生の中で唯一誇れることは、教師を辞めたいと思ったことは一度もなかったということです。
今、教師は難しい状況の中におかれています。
教師は日々、多忙を極めています。
子どもたちと、うまく関係を築けず学級運営に困っている教師。
授業がうまくいかず四苦八苦している教師。
多忙さから辞めたいと思っている教師。
このような教師が、どの学校にも多くいます。
私が辞めたいと思わなかった理由は、つぎのような「人との出会い」があったからです。
(1)子どもたちとの出会い
子どもたちの言葉、子どもたちのサインから教師としてどのように立ち振る舞うべきなのかということを突き付けられました。
たくさんのことを子どもたちから、どうすればよいか学んだように思います。
(2) 研究会で出会った仲間
研究会で出会った仲間です。困ったとき、行き詰まったとき、多くの仲間からアドバイスをもらいました。
同じ志を持つ仲間を持つことは、教師として成長するには欠かせないことだと思います。
(3)アーティストとの出会い
そして、三つ目は、アーティストとの出会いです。この出会いが、もう一度、自分の実践を見直すことになりました。
また「どう生きるべきか」ということについても、考え直させてくれたのです。
例えば、世界的に名声のある穐吉(あきよし)敏子(米国在住ジャズピアニスト)にお願いして学校鑑賞で演奏してもらいました。
そのとき、穐吉さんから「レベルの高い音楽をめざしたかったのでアメリカに行った。迷いはなかった」という話をお聞きしました。
「道を決めたら迷わない」という、大事なことを私は教わった。
いろんな出会いが、私の教師人生を豊かなものにしてくれたのだと思います。
(糸井 登:1959年生まれ、京都府公立小学校教師を経て、私立立命館小学校教師)
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