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親に反抗的な態度をとって、親の言うことを全く聞かないと悩む保護者に、どのように言えばよいのでしょうか

 わが子が何かと親に反抗的な態度をとって、親の言うことを全く聞かないと深刻になっている保護者がいます。どう助言すればよいのでしょうか。
「甘やかしすぎたのでは」と、保護者のせいにするような助言は、ますます保護者を悩ませます。
 よく保護者が教師に「先生から、きつく言ってください」と、頼むことがあります。
 それを真に受けて厳しく子どもを叱っては、子どもはさらに親にも教師にも反抗的になり、信頼関係にも悪影響が出てしまいます。
「お母さん、心配してたよ」と、子どもを優しく諭すことです。
 小学校の高学年になると、親の言うことを聞かなくなり、注意すると「ウルセー」と反抗的な態度をとる子が増えます。
「素直な子だったのに」と、わが子の態度にいらだつ保護者も少なくありません。
 保護者会や個人面談で、わが子の反抗的な態度に悩む保護者をよく見かけます。
 子どもは成長するにつれて、大人の行動を客観的に見るようになります。最も身近な大人は親です。
「お母さんも、できてないじゃん」「口ばかり」と、理想的なことばかり望む親に反抗的な態度をとることもしばしばです。
 それが、子どもの自立の準備であり、成長とも言えます。
 子どもは自立するものです。
 親は頭では、わかっているのですが、わが子となると、つい感情的になってしまうのです。
 客観的な立場から、子どもの成長を保護者に伝えるのも教師の役目です。
 子どもは、注意すればするほど反発するものです。
「誰もが通る道」「反抗期があるほうが、健全なおうちですよ」と、子どもの成長を喜ぶことで、保護者が対応を考えるきっかけにしたい。 
 決して頭ごなしに叱るのではなく、例えば「いつ勉強を始めるの?」と、子どもが自分で決めて行動できるような方法で導くことが大切だと、保護者に助言しましょう。
(
中嶋郁雄:1965年鳥取県生まれ、奈良県公立小学校教頭。子どもを伸ばすためには、叱り方が大切と「叱り方&学校法律」研究会を立ち上げる。教育関係者主宰の講演会や専門誌での発表が主な活動だったが、最近では、一般向けのセミナーでの講演や、新聞や経済誌にも意見を求められるようになる) 

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