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担任の対応を保護者が納得し、連携してもらうにはどうすればよいか

 まず、担任が保護者の気持ちを受け止めることができれば、保護者は冷静になり、担任の言葉に耳を傾ける余裕が出てきます。
 担任が、主観や推測はおりまぜず、保護者に子どもの行動と担任の対応をそのまま伝えます。事実を行動レベルで分析的に伝えます。
 そうすれば、保護者も教師も感情を高ぶらせることなく、冷静に話すことができます。
 ポイントは、担任の説明が言い訳や釈明になってしまわないことです。
 保護者が、わが子の問題点と向き合うと、感情が揺れるのも仕方がないことです。
 保護者の不安な気持ちに寄り添いつつ、状況を一つひとつ順番に、具体的に伝え、担任が勝手な判断に基づいて、過剰な指導をしたと受け取られないようにすることが大切です。
 担任が対応を説明したとき、保護者が、わが子の問題点を認めたくないあまり、わが子が悪いのか、正しいのか、はっきりさせることにこだわる保護者もいます。
 保護者が自分の望む結論を出さない担任に不信感が高まり、何を言ってもむだだと感じ、その後の話し合いや対応に非協力的になる恐れもあります。
 話し合いの視点を原因追及から、保護者と担任との連携に変えます。
 保護者に、学校にどのような対応を期待されているのか尋ねます。
 保護者の要望が少々、自分勝手であっても、途中で遮らずによく聞き、保護者の思いを理解します。
 保護者の要望の内容が受け入れられない場合には、その対応を取ることによって予想される周囲の反発などを伝え、保護者に考えてもらい、意見を求めます。
 大切なのは、子どものために何ができるのかを、保護者と一緒に考えることです。
 担任の対応によって、起こる子どもたちの反応を予想しながら、保護者が自分の気持ちに折り合いをつけ、子どもたちのために、保護者と担任とが協力できる関係性を構築することがポイントです。
(河村茂雄:1959年生まれ、早稲田大学総合科学学術院教授。15年間公立学校教諭・教育相談員を経験した。学級崩壊,学級経営など教育実践に生かせる研究成果を多数提供している)

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