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子どものけんかの仲裁で気をつけることは何んでしょうか

 ある教師が「最近の子どもは、けんかの仕方を知らない、だから本当にけんかになった時には、加減がわからず大変な結果を招いてしまう」と言っていました。ほんとに一理あると思います。
 子どもはけんかをしながら成長していくものだと思います。
 自分の意見だけを通そうとしても無理なことは、けんかをしてみて、よくわかることです。
 仲よく協力するすばらしさも、けんかをしてみてわかることです。
 学級の子どもたちのけんかの仲裁ではつぎのことに気をつけたいものです。
1 すぐに、けんかを仲裁するのはどうだろうか
「先生、〇〇くんと、△△くんがけんかをしています」「はやくとめてください」と、連絡を受けることがあります。
 危険な場合には、すかさずやめさせなければならないことは言うまでもありません。
 子どものけんかにも、それなりの理由があります。
 時には、けんかも必要といった立場に立って見守ってみることも必要です。そして、タイミングをとらえてやめさせるのです。中途半端ではしこりを残します。
2 言い分をよく聞いてあげる
 けんかは双方の言い分があるものです。
 よく聞いてあげることです。
 2人一緒に聞く場合には、弱い方、不利な方から聞いてあげるのがコツです。
 また、話の途中で教師の体験を話したり、お互いの立場を認めてあげることも大切です。
 また、よいこと、悪いことの判断やけじめはしっかりと教えます。
 2人の納得のもとに今後の約束を誓わせるのもよいでしょう。
3 必要に応じて保護者への連絡も考える
 その場で解決する場合が多いですが、後に持ち越すようなもの、例えば、けがをしたとき、持ち物を壊した時、子どもの心の痛手が大きいような場合は、必ず家庭へ連絡することです。
4 けんかをした子どもは、特に注意して見守る
 うまく仲裁したつもりでも、十分納得していなかった、ということがあるものです。
 けんかをした子どもは特に注意してそれとなく見守ってあげるようにします。
 元気がなかったら、何かあるのです。
 2人の間がうまくいってないとか、仲間はずれにされているとかが意外に多いものです。
 また、仲裁のときの約束を一方的に破っているような場合もありますので、注意が必要です。
(
石川正夫:元埼玉県公立小学校教師・大宮市教育長・埼玉県教育委員会委員長。凡事徹底」の教育を推進した
)

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