新任教師は、教材研究で何をすればよいかよくわからない、教材研究をするときのコツとは
先輩教師に「教材研究している?」と言われても、新任教師は何をすればいいかよくわからない。教材研究はどうすればよいのでしょうか。
教材研究をするときの効果的なポイントは
1 とことん教科書を調べろ
当たり前のことですが、教科書を隅から隅まで読み込みましょう。
教科書というのは、学習指導要領をふまえ、系統性を考え、緻密に構成されています。
教科書のすべての問題、すべての資料、すべての文章には、意味が込められているのです。
教科書は指導事項に漏れ落ちがありません。
教科書会社は緻密に教科書をつくっています。
その意図が分からなければ、100%の効果は得られません。自分なりに意図を考えることをおすすめします。
その意図を考えることが、教科書「を」教えるから、教科書「で」教えることにつながります。
私は、新任の頃、少なくとも10回以上は必ず教科書を読んでいました。
その中で分からない言葉や、少しでも自信のないことは、すべて辞書やインターネットを使って調べました。
図画工作なら、まずは作品を自分で描いてみるべきです。そこではじめて、何を指導するべきなのかが分かってきます。
子どもに教える前に、教師が自分で実際に考えたり、やってみたりする。これは、どの教科の授業でも基本です。
次に、1時間の授業を見開き2ページのノートに、必要な知識、どのように教えるか、などを具体的に書いていきました。
そうすると、1時間の授業がパッとイメージができるようになります。
2 授業の「型」をつくれ
どんなに教材研究をしても、授業の流し方ができていなければ、宝の持ちぐされになってしまいます。
例えば、国語科ならば「漢字→音読→教科書」、社会科ならば「調べ学習→発表→話し合い」などのような「型」をつくっておくと、きちんと授業が流れていきます。
また、そうすることによって、子どもたちも何をすればいいのかが明確になっていきます。
やみくもに教材研究をしても意味がありません。その流し方に合った教材研究をするべきです。
3 授業は必ずメモする
教科研究をしても、授業は失敗することがあります。
上手くいった点と、上手くいかなかった点を、必ずメモしておきましょう。
それがあなたを成長させてくれます。
4 さまざまな実践に学ぶ
先輩教師に「教材研究をどのように行いますか?」と聞いてみたり、指導案を調べたり、書店に行って実践を探したりしてみましょう。
すると、自分では考えられなかった教材研究を知ることができます。
人間は、いつだって学ぶことが大切です。足で稼ごう。
(中嶋郁雄:1965年鳥取県生まれ、奈良県公立小学校教師。「子どもが安心して活動できる学級づくり」の研究に取り組む。「中嶋郁雄の『叱り方』&『学校法律』研究会」を設立し活動)
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