手におえない生徒に関わり続け、信頼されるには、どうすればよいか
クラスには、担任の言うことを聞かないやんちゃな生徒が必ずいる。言われたことが出来ない生徒もいる。
そんな、生徒への対応の基本が「生徒を一度は受け入れる」である。
どんなにやんちゃな生徒にも必ず言い分がある。どんな問題行動でも、まず生徒の言い分を聞くということだ。
ただし、法に触れること、命に関わることであれば、どんな理由があろうと止めねばならない。
問題行動の原因の多くが、生徒間のトラブルであったり、教師への不満、授業への不満だったりする。
そのような生徒の考えを聞く耳を持たず、頭ごなしに正論だけをぶつけても生徒は納得しない。
生徒の話を聞くことが教師には必要なのだ。
目の前の生徒の思いと気持ちを理解する方法を教師は持たねば、生徒の思いを知ることはできない。
生徒への対応の方法や技術を20通りは身につけなければならない。
生徒は、納得しないと動かない。
生徒の納得を得るには「担任が生徒に信頼されていること」が必要だ。
信頼できる教師の言うことなら、生徒は変えていこうと動き出す。
そのために必要なことは、生徒との信頼関係をつくることである。その第一歩が「生徒を一度は受け止める」という教師の姿勢なのだ。
信頼関係を築くためには、生徒の良さや行動を認めることだ。自分のことを認めてくれる大人の言うことなら生徒も従う。
生徒は認めて育てることが基本だ。
生徒を認めるには、生徒を丸ごと受け止めることが必要となる。
どうにもこうにも手に負えない生徒がいても、目の前の生徒を丸ごと受け止める度量を持たなければならない。
私は毎日「どの子も大切にされなければならない」「どの子も一人の例外もなく可能性を持っている」とノートに書き続けた。
あきらめそうになる自分をこの言葉が何度となく救ってくれた。手におえない生徒に関わり続けることができたのは、この二つの言葉があったからだ。
生徒も人間である。自分のことに一生懸命になってくれる人の存在を決して忘れない。
生徒は認めて育てるのだ。
(垣内秀明:1965年長野県生まれ、長野県公立中学校教師。教育サークルTOSS中学信州代表)
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