生徒の保護者から生徒の成績表の記載をよい内容にするよう変更を要求された、どう対応すればよいか
成績表の記載内容の前提となる事実やその評価にかかわらず、単に成績をよい内容にするようにとの要望は、単なる意見の範囲を超えている。
内容的に不当な要求であり、生徒の成績表の記載を変更する要求に応じず、拒絶すべきである。
通知表などの学校からの成績表は、保護者に対して子どもの学習指導の状況を連絡し、家庭の理解や協力を求める目的で作成しているものである。
この通知表などの成績表の作成について法的な根拠はない。
作成、様式、内容等はすべて校長の裁量である。ただし、自治体によっては校長会等で様式の参考例を作成している場合もある。
そのため、成績表の記載内容について、学校は広範囲な裁量を有している。
そこにいかなる記載をすべきかについて、学校が何らかの法的義務を負うことはおよそ考えにくい。
したがって、学校は保護者の要求に応じる法的義務はない。
(近畿弁護士連合会 民事介入暴力及び弁護士業務妨害対策委員会)
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