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子どもに「先生嫌い」と言われたとき、どうコミニケーションをとればよいですか

 子どもが教師を嫌いというのは二次感情です。一次感情は私を見守って、支えてというリクエストです。
 子どもが「嫌い」と言ったら、何をしてほしいと願っているのかを考えるようにしましょう。
 女子と男子では「嫌い」の意味合いが異なります。女子は注目してほしいというリクエスト、男子は敵対するという宣言です。
 人は関わりを持つと、大きく分けて「好き」「普通」「嫌い」の3つの感情をもつようになります。
 好きと嫌いには、共通している思いがあります。それは「認められたい」です。つまり、相手に振り向いてほしいのです。
 私自身、出会ったばかりの4月、心当たりがないのに「先生、嫌い」と言われたことがあります。
 彼女の様子を見ていくと、友だちとの関係がうまくいかなかったり、前の担任との違いによる戸惑いがあったりしました。
 それに気づいてほしい、というサインが「嫌い」という言葉になったのです。
 男子は不満があっても、いつまでも根にもちません。
 しかし、誤解や不満が積もり、それが限界に達すると、嫌いという感情に変わります。
 積もり積もった感情ですから、慎重に対処したほうがいい。そんな時は「嫌いにさせてごめん」と謝ります。
 良好なコミュニケーションを築くには、教師から声をかけることです。女子は量、男子は質を意識します。
 小学校高学年の女子は、話しかけるとそっけない態度をとりますが、多くの場合、それは周囲へのポーズです。だからといって、教師が声をかけないでいると、相手にしてもらえないと不安になります。
 女子への声かけは、時間よりも回数で、こまめに声をかけるようにします。
 特別なことを話題にすると友だちの目が気になりますが、立ち話で日常の話題なら気兼ねなくできます。5秒もあれば十分です。
 男子は教師に話しかけることは稀です。男子は男子と一緒にいるほうが楽しく、安心できるからです。
 男子への声かけは、教師と話をしたという満足感が大事になります。そのポイントは、男子にとって重要な話題を一つに絞ることです。
 そのためには、男子が気になっていること、気にしてほしいことを事前に下調べをし「把握」しておきます。
(城ケ﨑滋雄:1957年鹿児島県生まれ、千葉県公立小学校教師、教育委員会、不登校対策教員として不登校児童と関わる。荒れた学級の立て直し、小学校教師として教育情報雑誌「OF」等で情報発信している)

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