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思春期の子どもの子育てに悩む親たちの救いになることとは

 あんなに素直だったわが子が思春期に、急激に変わってしまうことに戸惑ってしまう親たち。
 子どもたちは思春期に何が起きているのでしょう。子どものSOSってどうすればわかるでしょうか。
 全国各地の教育カフェに集まった母親たちから子育ての悩みが率直に語られました。
「28歳になる娘がいる。小学校までは『いい子』だったが、その後はずーと悩みっぱなし。自信がないようで、家でストレスを発散するので、地雷を踏むような感じです」
「中学3年の息子が3学期から不登校の学校へ。学校へ行っても授業がうけられない。出席をとってもらって帰るだけ。不安を聞いてもあまり語らないので、結局、私が誘導してしまう感じ。どう対応したらよいかわかりません」
 思春期は自立の時期といわれています。自我を確立してひとりあるきできることが求められます。
 しかし、今の子どもは、生活の自立は後回しにされて、学校の体制に乗り遅れないように追い立てられるのです。
「中学生と高校生の子どもがいるが、進路の話をすると火に油。自己肯定感を高めるって、どういうことなんですか」
 思春期の子どもたちは「嫌いな自分」「学校や親が評価している自分」と向き合えない自分に苦しんでいるのではないでしょうか。
 親たちだって同じような出口のない現状に苦しんでいるのです。
 村上康彦(「母親の孤独から回復する」講談社の著者)氏は、わが子からの虐待に追い込まれている母親たちの回復支援に最も有力な解毒剤は「グループの連帯性である」と述べています。
「孤独だと思っていたが、自分だけではなかった」
「孤立の中で、自分のものとしては引き受けることができていなかった出来事が、グループを媒介とすることで引き受けられる」
「他の人が語り、仲間が『聴いて受けとめる』ことが『私も話してよい、話してだいじょうぶだ』という安心感を与えてくれる」
「つながりの安心感を内面化することが回復の仕上げである」
「安心感の獲得と、自分の過去とつながることは、自分自身とのつなぎ直しのことでもある」
 他者から受けとめてもらうことから生れるつながり合う安心感は、虐待に追い込まれた親たちだけではなく、不登校の子どもを持つ親でも、引きこもりの子を持つ親にも、思春期の子育てに悩む親にも大切な意味を持っているのでしょう。
 話し合う中で受けとめてもらえたという、つながり合う安心感を力にして、子どもとの新しい関係を見つけ出し、創り上げていくでしょう。
(村上士郎:大東文化大学名誉教授)

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